UV-LED技術のパイオニアであるナイトライド・セミコンダクター株式会社(徳島県鳴門市、村本宜彦社長)は、マイクロUV-LEDの高効率化技術に関する特許が、英国、独、仏に於いて9月8日付(現地時間)、米国に於いて2021年10月5日付(現地時間)、特許として成立、承認されたことを10月6日公表した。
ナイトライドは、UV-LED業界で最も早く創業した企業で、徳島大学酒井士郎名誉教授と共同で2000年に世界で初めて高効率UV-LEDの開発に成功し、以降、UV-LED製品を製造・販売しているUV-LEDのパイオニア企業。
今回、成立の特許技術に関して、マイクロLEDディスプレーは、耐久性に問題がある有機ELディスプレーに次ぐ、次世代ディスプレー技術として、アップル社を始めとして、各社の開発が活発な技術のひとつ。
従来の、赤色、青色、緑色のLEDは、光の波長が異なるので、色によって化合物が異なり、電気特性が異なるだけでなく、反応速度、劣化特性の違いからディスプレー制御が難しいことが問題になっていた。
また、赤色のLEDに関して、バンドギャップが狭いことから、マイクロ化によって、電気特性が悪化する。更に、材料が脆いことから50ミクロン以下にマイクロサイズ化することが困難で、各社が開発に取り組んでいる。
本特許技術は、波長385~400nm(ナノは10億分の1)のマイクロLEDチップに於いて、チップサイズを50μm(マイクロは100万分の1)以下にして、主に超格子構造、更に表面加工を施したサファイア基板(PSS基板)を用いることで発光効率を向上させるもの。
他の色のLEDがマイクロサイズ化で発光効率が低下するのと異なり、本特許では効率低下を抑えられている。
○ヨーロッパ出願(イギリス、ドイツ、フランス)
2021年9月8日特許証発行済(特許化日)
出願番号:19185578.2
特許番号:3644379
○アメリカ出願
2021年10月5日特許証発行済(特許化日)
出願番号:16/509,053
特許番号:11,139,342
マイクロUV-LEDは、赤、青、緑色の蛍光体を励起することで、フルカラーを得ることができる。小麦粉程の20ミクロン~30ミクロンサイズの微細なLEDチップをディスプレー基板上並べる(実装)ことは難しく、時間も掛かる。
LEDのチップが赤、青、緑色の3種類から、UV-LED1種類に統一されることで、実装が容易になるだけでなく、電流、電圧の制御も容易になる。
UV-LEDの発光効率が低いことが欠点とされていたが、本高効率化技術がマイクロLEDディスプレーの実現性を大幅に高める可能性があるとされている。
【オリジナル記事・引用元・参照】
http://www.nitride.co.jp/news/news20211006.html#
https://newswitch.jp/p/29239
* AIトピックでは、知的財産に関する最新のトピック情報をAIにより要約し、さらに+VISION編集部の編集を経て掲載しています。
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