あらゆる天然セラミドから遊離セラミドの精製に成功 ジェヌインR&D、特許を出願


化粧品や健康食品素材開発の株式会社ジェヌインR&D(代表取締役:宮鍋 征克、所在地:福岡県福岡市東区)は、世界で初めて「あらゆる天然セラミド(糖セラミド)」から遊離セラミド(ヒト型セラミドやフリーセラミド)の精製に成功し、特許出願したと2020年8月21日公表した。

その事業化においては今回の精製方法によって、「植物由来ヒト型セラミドの実用化」を目的に令和2年からすでに福岡県リサイクル総合研究事業化センターによって採択され実証研究プロジェクトがスタートしている。

食料廃棄物と「植物由来ヒト型セラミドの実用化」については、世界の食料ロスと食料廃棄物において、人の消費の為に生産された食料の3分の1が世界中で廃棄されている。

その量は年間約13億トンにもなり。日本国内では年間357万トンにもおよび、食料廃棄物発生量全体に占める可食部の割合は18%となっている。

これまで全国で発生する食品残渣(ざんさ)は、一部家畜の飼料として利用されているが、その利用は限定地域のみ利用され、その処理が大きな問題でもあった。

しかし、世界的に食糧不足が叫ばれる中、食品廃棄物は単なる飼料ではなく高機能成分の原料(化粧品・健康食品原料)に利用され、精製後の廃棄物は機能物質と付加価値のついた飼料や植物工場用の有機液肥として利用が見込まれている。

セラミド関連物質の基本構造

「植物由来ヒト型セラミド」については、糖セラミドから得られた天然ヒト型セラミドは、多様な分子種を有し極長鎖セラミドを多く含み、多価ヒドロキシ型のこれまでにない優位性を持った天然ヒト型セラミドとなっている。

さらに、セラミドは「量より質」へ天然ヒト型セラミドにより肌本来の機能を取り戻す構造多機能性に富み、バリア機能の高い高分子(長鎖)型多く含むセラミドとなり、また、最新の研究では、脳や各臓器に大きな役割を果たしていると、セラミドはシグナル伝達物質と言われ、その役割は多岐にわたることが報告されている。

ジェヌインR&Dでは今後の取組みにおいて、各都道府県で発生している地域特有の廃棄物などからご当地セラミドなどの受託生産を受け、全国の廃棄物量低減に貢献していくとしている。

【引用・参照】
https://www.atpress.ne.jp/news/222997
https://genuinerd.com/


Latest Posts 新着記事

「AFURI」vs「雨降」—ブランドと地域性が交差する商標攻防戦の結末

はじめに 2025年4月、人気ラーメンチェーン「AFURI」を展開するAFURI株式会社と、日本酒「雨降(あふり)」を展開する吉川醸造株式会社との間で繰り広げられていた商標権を巡る争いに、知的財産高等裁判所が一つの決着をもたらした。AFURI社が主張していた吉川醸造の「雨降」商標に対する無効審判請求が棄却されたことで、両者のブランドの共存可能性が示唆された形だ。 本稿では、この裁判の経緯と背景、そ...

BYD・HUAWEI・XIAOMIが描くEVの未来図:特許情報から探る勝者の条件

中国の電気自動車(BEV)産業は、急速な技術革新と政府支援を背景に、世界市場を席巻しつつある。その最前線に立つのが、BYD(比亜迪)、HUAWEI(華為)、XIAOPENG(小鵬)、NIO(蔚来)、ZEEKR(極氪)、そしてXIAOMI(小米)といった企業群である。彼らの競争力の源泉には、特許戦略に基づいた技術開発と事業戦略がある。本稿では、各社の特許情報と独自の取り組みから、その強みと潮流を読み...

ブリングアウト、複数面談のビッグデータを効率解析する技術の特許取得

人材採用における「面談」の在り方が、今、大きな転換期を迎えている。履歴書や職務経歴書といった定型情報では読み取れない人物像を、企業はより深く、多面的に把握しようとしている。そのため、1回の面談で即決するのではなく、複数の担当者による複数回の面談を通じて候補者を評価するケースが増加している。 こうした「複数面談」時代の課題は、面談記録の管理と評価の一貫性だ。面談官が異なれば、見る視点や質問の切り口、...

Samsungの特許が描く未来のXR体験:Galaxy RingとWatchで広がる操作の可能性

XR(Extended Reality)の進化は、ハードウェアの小型化や表示性能の向上だけでなく、ユーザーインターフェース(UI)の革新にこそ真価が問われている。どれほど高精細な映像を表示できたとしても、その世界を直感的に操作できなければ、ユーザー体験は限定的なものにとどまってしまう。AppleのVision Proが「視線とジェスチャー」を組み合わせた操作体系で話題を集めたのも、この直感性に焦点...

DeepSeekの衝撃、その先にある“中国のAI戦略”とは

2024年、中国発の大規模言語モデル「DeepSeek」が登場し、AI業界に衝撃を与えた。ChatGPT-4と比較しても遜色ない性能を持ちながら、オープンソースとして公開され、誰もが利用・改良できるというその姿勢は、クローズド戦略をとる米国の主要AI企業とはまったく異なる方向性を示していた。 2025年現在、中国発AIモデルの躍進は一過性のものではなかったことが証明されつつある。DeepSeekの...

「錆びない未来建築」大阪・関西万博に採用された沖縄発コンクリート技術とは?

2025年4月、大阪・夢洲において開幕する大阪・関西万博。その会場には、世界中から訪れる来場者の目を引く斬新なパビリオン群が並ぶ。だが、注目すべきはその「デザイン」だけではない。建築資材として使われている“ある特殊なコンクリート”が、業界関係者や専門家の間で静かな話題を呼んでいる。 それが、沖縄県内の建材系企業によって開発された「炭素繊維強化コンクリート(Carbon Fiber Reinforc...

ペロブスカイト・タンデム太陽電池が切り開く世界―中国が示した現実解

2025年春、中国の大手太陽光発電メーカー「トリナ・ソーラー」が発表したニュースが、エネルギー業界を大きく揺るがせた。それは、ペロブスカイト・シリコンタンデム構造を持つ太陽電池モジュールにおいて、実用サイズで世界初となる最大出力808Wを達成したという報道だ。この成果は単なる性能の誇示ではなく、世界中の研究者・企業が長年追い求めてきた「次世代太陽電池の商業化」という夢を現実に近づけるものとして、極...

Google、スマホの“側面&背面タッチ”操作に新提案─片手操作の未来を変える特許技術

2025年3月、Googleが出願した新たな特許が注目を集めている。この特許は、スマートフォンの側面および背面にタッチセンサーを搭載し、ユーザーがタップやスワイプといったジェスチャーで各種操作を行えるというもの。既存のタッチスクリーン中心の操作体系に、新たな入力インターフェースを加えることで、より直感的で負担の少ないUX(ユーザーエクスペリエンス)を実現する狙いがあると見られる。 この特許は、将来...

View more


Summary サマリー

View more

Ranking
Report
ランキングレポート

大学発 知財活用収益ランキング

冒頭の抜粋文章がここに2〜3行程度でここにはいります鶏卵産業用機械を製造する共和機械株式会社は、1959年に日本初の自動洗卵機を開発した会社です。国内外の顧客に向き合い、技術革新を重ね、現在では21か国でその技術が活用されていますり立ちと成功の秘訣を伺いました...

View more



タグ

Popular
Posts
人気記事


Glossary 用語集

一覧を見る