日本では総裁選が始まり、アメリカでは大統領選挙あります。
選挙結果、国のトップが変わるということは、私たちの生活が大きく変わる可能性があります。
現代の選挙戦はSNSなどの情報発信がとても重要となっており、
どの政治家も自分の考えを伝える為にSNSを活用しており、ネット上での情報発信戦略が
勝敗を大きく左右すると言っても過言ではないでしょう。
しかし、その情報の信憑性が今フェイクニュースによって脅かされているのはご存じの通り。
いわゆる「ディープフェイク」といわれるもので、AIによって嘘のニュースを生成します。
その技術は日進月歩で向上しており、今や人の目では見極めが難しいクオリティまで到達しています。
皆さんご存じのChatGPTでは、サンプルとする画像をアップロードし、「その画像が本物か偽物か、偽物の場合どこが加工されているのか」を問うプロンプトを送り、hatGPTのレスポンスから正解率などを求める実験が行われ、「ディープフェイク」を見抜く事が出来たという研究結果もある。
さらに、音声セキュリティのソリューションを提供するベンチャー企業「Pindrop」は、様々なデジタル音声ファイルや動画ファイルから AI が生成した音声を、ほぼ100%(99%)という高精度で検出することが可能なソリューションを提供している。
その他にも、世界中の様々なベンチャー企業が高い技術でディープフェイクの問題解決にチャレンジしている。
そのいくつかをご紹介します。
①アメリカのスタートアップ「GetReal Labs」
人工知能(AI)や手動で生成、加工された画像や音声・動画を検知するツールを開発。
ビデオ通話画面に映された顔を分析し、その顔が「実在の人間の体にすり替えられたものである」可能性を検知できる。
②イスラエルのAIサイバーセキュリティ企業「Clarity」
独自技術でフェイク動画見破る「Clarity Studio」というプラットフォームを提供。
動画のURL入力もしくは、ファイルアップロードで、その動画がAI操作によるものかどうかを検証してくれる。
この技術は、特許申請中とのことなので、後に特許マガジンでもご紹介したいと思います。
③イギリス、ハル大学(University of Hull)
天体物理学者ケビン・ピンブレット氏らの研究チームが、
銀河の画像を分析する技術を応用し、フェイク画像の人物の目には、ある特徴が存在することを発見。
銀河の形状の測定で必要とされる、「光の分布分析」がフェイク画像に登場する人物の「目の光の不自然さ」を見抜くことが可能に。
政治や世論に関係するフェイクニュースは投票結果を左右する恐れがあり、民主主義の根幹を揺るがす脅威になると考えられます。その情報が信じれるかどうか、その発言は本当かどうか、世の中にとっての重要課題といえます。
今回紹介した企業の技術以外にも、他分野の特許技術の活用で新しいアイディアで解決方法が生まれるかもしれません。
開放された特許の活用情報「IPマーケット」をみて、ディープフェイクを見破る方法にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ライター
渡部一成
株式会社白紙とロック代表取締役
高校卒業後、20歳で起業しwebマーケティングや商品開発に関するコンサルティング事業を15年間経営。
さらに、バンコクでスタートアップ企業を設立し、海外でIT関連のプロダクト開発を経験。
その後、大手IT企業に特許を売却し、その資金で株式会社白紙とロックを設立。
創業後も複数の特許を取得。
その他にも、新規事業の立ち上げや、医療法人理事、大学で特別講師として授業を行うなど多角的に活動中。