
今回のコラムは、2023年12月7日に公開されたAppleの特許出願のうち、Appleウォッチのバンドに取り付ける小型ライトの発明です(出願日:2022年6月6日)。
スマホやAppleウォッチを照明代わりにすること、ありますよね
スマートウォッチやフィットネストラッカーなどのウェアラブルデバイスは、現代社会に欠かせないガジェットとして我々の生活に浸透しています。これらのデバイスに含まれる構成要素として、ユーザに視覚情報を与え、また、タッチ入力を受け付ける小型ディスプレイを備えています。
本来の使い方ではないかもしれませんが、このディスプレイを、暗い場所において、懐中電灯代わりの光源として使用することがありませんか? このような場合、ディスプレイのピクセルは、白色の外観で照らすことが可能です。
Appleは、今回の特許出願において、ウェアラブルデバイスのディスプレイとは別個の外部光源を提供するアクセサリデバイスを開示しました。特許明細書においては、このアセンブリは、一つ以上の別個の光源を含み、これらの光源の状態(オンまたはオフ)を変更するためのいくつかの方法が開示されています。
本発明の具体例として開示されたアセンブリには、ウェアラブルデバイスとバンド(例えばリストバンド)に取り付けるためのモジュラー型ライトアセンブリが含まれます。このアセンブリにはLED光源または白熱光源が含まれ、可視光を様々な色で提供できます。さらに、この装置は液体に対する耐性を有し、敏感な部品への液体の侵入を防ぐためのシールやOリングが含まれています。
夜間のランニングやキャンプ中の照明として、または緊急時の光源として、このモジュラー型ライトアセンブリは多くのシナリオで活躍します。ウェアラブルデバイスへの取り付けが容易で、操作も簡単なため、多くのユーザーにとって魅力的なアクセサリーとなることでしょう。
また、アセンブリには回路基板、フレキシブル回路、スイッチ、電源などの追加コンポーネントが含まれます。光源の状態変更は、ウェアラブルデバイスへの入力によっても変更可能とのこと(デバイス間の無線通信が行われる)。
このアクセサリーは、ウェアラブルデバイスの機能性を拡張し、日常生活だけでなく、アウトドアアクティビティや緊急時の安全性を向上させる可能性もあるでしょう。Appleウォッチのアクセサリとしての実装が楽しみです。
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