AIとプロンプトとプロンプトエンジニア

皆様は、「AI」を聞いたとき、何を思い浮かべるでしょうか?
昨今、多くの場面でAI技術が使用されてきました。AIは、私たちの日常生活にも深く浸透してきました。

特に、ChatGPTやStable diffusionなどをはじめとする、テキストや画像の自動生成技術は驚異的な進歩を遂げています。

しかし、この技術が我々にとって役立つかどうかは、一つの「プロンプト」という命令にかかっています。

ここでプロンプトとは、AIに対する指示や質問のこと。例えば、あるテーマに関する文章を書かせる際や、特定の画像を生成させるときの指示内容です。

このプロンプトの質がAIの出力結果に大きく影響を与えます。すなわち、プロンプトが適切でなければ、期待するような結果は得られません。ここで登場するのが「プロンプトエンジニア」です。

プロンプトエンジニアは、AIに対して最適な命令を出し、高品質のコンテンツ生成を促します。彼らの役割は、単にテクニカルな面だけではなく、クリエイティブな面でも非常に重要です。

私は弁理士としての経験を持っていますが、特許請求の範囲を作成する作業と、プロンプトエンジニアの仕事には共通点があると感じます。

いずれも、正確な文章で意図(発明の意図、AIに対する意図)を明確に伝える必要があります。また、想定外の解釈や出力を防ぐために、様々なアプローチがあります。
まとめると、特許やAIの技術自体は素晴らしいものですが、それを最大限に活用するためには、いずれも、専門的な知識が必要不可欠です。

弁理士もプロンプトエンジニアも、それぞれも必要不可欠な専門家なのです。


ライター

杉浦 健文

パテ兄

特許事務所経営とスタートアップ企業経営の二刀流。

2018年に自らが権利取得に携わった特許技術を、日本の大手IT企業に数千万円で売却するプロジェクトに関わり、その経験をもとに起業。 株式会社白紙とロックの取締役としては、独自のプロダクト開発とそのコア技術の特許取得までを担当し、その特許は国際申請にて米国でも権利を取得、米国にて先行してローンチを果たす。 その後、複数の日本メディアでも取り上げられる。

弁理士としてはスタートアップから大手企業はもちろん、民間企業だけではなく、主婦や個人発明家、大学、公的機関など『発明者の気持ち、事業家の立場』になり、自らの起業経験を生かした「単なる申請業務だけでない、オリジナル性の高い知財コンサル」まで行っている。

■日本弁理士会所属(2018年特許庁審判実務者研究会メンバー)
■株式会社白紙とロック取締役
■知的財産事務所エボリクス代表
■パテント系Youtuber 


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