酒樽をDXするとどうなるのか?

今、産業界で最もホットなキーワードの一つがDX、デジタルトランスフォーメーションです。

DXという言葉については経済産業省などのウェブサイトでも確認することができますが、ごく簡単には『新たなデジタル技術を使ってこれまでにないビジネスモデルを展開すること』といえます。単に既存のビジネスをデジタル化するだけではなく、デジタル化することによって新しい価値等を創造するということになります。

ところで、DXというと新しい業種・業態のビジネスというイメージがあるかもしれませんが、実は、歴史あるビジネス(成熟したビジネス)こそ、DXによって新たに生まれ変わる可能性があるのです。

今回紹介する発明は、㈱レシカと㈱ジャパンインポートシステムの日本企業2社が共同出願した特許となります。発明の名称は「樽単位酒の保存状態データ管理及び所有証明システム」という、お酒の管理に関する発明です。

樽で仕込むお酒としては、ワインやウイスキーが有名ですよね。ウイスキーを生産する蒸留所の中には、ウイスキーを樽ごと販売する、「オーナーズカスク」「プライベートカスク」というサービスを展開するところもあり、このような販売方法は古くから世界中で行われています。

樽ごと、とはいっても購入者に酒樽が丸ごと届けられるというわけではなく、「樽の中身」を買うという意味で、購入者が望むタイミングで必要量だけ適宜ボトルに詰められて購入者の手元に送られる、という仕組みです。

ただ、このような「樽買い」のサービスにおいて、その販売や権利移転の契約は、多くの場合、紙媒体の契約書や蒸溜所の社内管理システムで行われています。

このような媒体で管理を行う場合にどうしても避けられない問題が、手作業によるミス、および、悪意ある仲介業者等によるデータの改ざんなどです。樽の購入者は直接蒸溜所の樽を確認できない以上、その管理については例えば偽物の酒樽にすり替えられてしまうといったリスクを認識しつつも、業者を信頼するしかありませんでした。

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