Appleが実現する立体音響で空間ナビ

スマホをお使いの方なら、初めて訪れる街を散策する場合や、お目当てのお店などを見つけるために、Google mapsなどの地図アプリの対話型機能、つまりナビゲーション機能を使って、目的地までの経路を探索したことがあると思います。

かつてはカーナビなど、車両に設置していたナビゲーションシステムですが、機器の小型化とGPSの精度向上によって、スマホを用いて、徒歩の経路を案内することができるようになるまでに技術が進歩しています。

このように多くの人がスマホによる経路探索の経験はあるとは思うのですが、同じかそれ以上に、スマホで音楽を聞いたり、もちろん電話として通話したりする人は多いと思います。

スマホはこのように1台で多くの機能を有しているものの、ナビゲーションシステムを使っているときに音楽を聞いたり、また通話をしたりすることは、経路案内の妨げとなる場合がありました。

そこで、アップルではこのような課題を解決するために、バイノーラルオーディオ(空間オーディオ:立体音響)を用いた音声のVR(仮想現実)を用いて、複数のアプリケーションとナビゲーションシステムのような対話型アプリとの共存を図る技術を開発し、2018年9月25日に米国特許商標庁(USPTO)に特許出願をしました(公開番号:US2020/0264006A1)。

具体的には、アップル製品のAirPodsなど、バイノーラルオーディオに対応したイヤホン/ヘッドホンを用いることにより、そこから再生される音声の立体的定位を個別にコントロールすることで、経路案内を可能としました。

行き先を案内してもらう場合、直接目で見なくても、「こっちこっち」と声をかけられた方向に向かうことはできますよね(目隠しをしてスイカ割りをするときを想像してみましょう)。ここで、例えば右側から声をかけられた場合、そちらの方向へ顔を向ければ、当然ながらこんどは正面から声が聞こえるはずです。

今回の発明は、このような音の聞こえる方向を、立体音響システムで再現し、音声案内をする音はユーザーが向いている方向によって定位が変わり、そのとき聞いている音楽や通話の音声は定位を変えないという、個別の音について立体的定位コントロールをすることとしたのです。

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