通信技術の特許問題で、新たな戦線が開かれる。
スマートフォン業界に新たな風波が到来。パナソニックホールディングス(HD)は、スマートフォンや携帯電話の通信規格における特許権を主張し、中国のスマートフォン製造大手、小米(シャオミ)およびOPPO(オッポ)に対して、欧州と中国の法廷で提訴を起こしたと9日に明らかにした。
特許を巡る提訴は、技術企業間の競争が激化する中、新たなバトルグラウンドとなっている。しかしながら、今回の提訴の詳細に関して、パナソニックHDは「問題が未解決のため、具体的な情報提供は差し控える」とコメントしている。
この訴訟は7月31日に起こされたもので、ドイツ、英国、中国の3ヵ国の裁判所、さらには欧州に位置する統一特許裁判所(UPC)での審理が待たれる状況だ。
パナソニックHDは、3G(第3世代移動通信システム)やLTEの通信規格において多数の特許を保有している。多くのスマートフォンメーカーがこれらの技術を使用するためには、パナソニックHDとのライセンス契約が一般的に必要とされている。そして、これによりパナソニックHDの特許技術を利用した製品の販売が行われている。
しかしながら、シャオミとオッポの両社とは、これまでライセンス契約の締結がなされていなかった。パナソニックHDによると、過去数年間にわたって両社との交渉を進めてきたが、合意点には到達していないという。
パナソニックHDの関係者は「この提訴は、我々が保有する通信規格の必須特許について、合意が得られなかった場合の最後の手段としての行動であり、これが初めてのケースとなる」と強調している。
この提訴を受け、業界内での動向や、今後の通信技術の開発と普及にどのような影響を与えるのかが注目されている。特に、スマートフォン市場において競争が熾烈を極める中で、どのような結果が待ち受けているのか、多くの関心が寄せられている。
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