バンドのID番号がWatch本体の機能に対応する視点でApple Watchがバンドに拡張機能を持たせる特許取得

バンドのID番号がWatch本体の機能に対応する視点でApple Watchがバンドに拡張機能を持たせる特許取得


発売以来、ウェアラブルデバイスとしては高いシェアを占めるApple Watch、iOS系デバイスとの連携が良く、さらには医療機器としての評価も高く病院レベルで導入されている例もあるとされる。そのApple Watch、以前から聞こえていた「バンドに固有の機能が搭載される」噂を裏付けるように、新たな特許が取得されていたとIT情報メディア「カミアプ」やiPhoneの最新ニュースを掲載するメディア「iPhone Mania」ほかは報じている。

Apple Watchが”バンド”で大きく進化する?Appleが新しく取得した3つの特許とは | カミアプ | Apple のニュースやIT系の情報をお届け

それによるとAppleは先日、Apple Watchの本体に搭載されているコネクタを利用して、バンドに搭載された固有機能を自動認識し使用できるようにする新たな特許を取得・更新しており、この特許はバンドに物理実装された機能をApple Watchに繋ぐ事で自動認識し、例えば専用のドライバやソフトウェアをインストールしなくてもすぐに使えるもので、その拡張性については以前より注目されていた。

具体的には、例えばバンド側に光学センサーを取り付ける事によってリアルタイムで正確な心拍数・呼吸数・血液酸素化レベル・血液量推定値・血圧などの測定が可能で、その情報をApple Watchに転送する事によってよりより詳しい健康情報を取得する事が可能とになる。

Apple Watchの本体はすでに一般の時計よりもやや大きく、これ以上新たな機能を追加実装することは現実的に無理があるとされ、ケース外の部分で新しい機能が提供できるというのはAppleにとってもユーザーにとっても嬉しいアイデアである。
また本体に実装されない事で、あるユーザーよっては不要な機能の実装による価格アップを回避でき、あるユーザーにとってはApple Watchに内蔵されていない機能をあとから追加できることになるのはうれしい特許と言える。

1 Cover Apple Watch with ID System

Apple Watch 特許

実際現時点でApple Watchには本体のバンド結合部分にコネクタが存在しており、むしろこの技術はかなり遅めの登場といった感じもあり、実際にAppleがどのタイミングで機能追加を目的としたバンドをリリースするかは定かではない。

このように今回の特許「ウェアラブル電子デバイスのためのバンドID」は、特許に詳しいPatently Appleによれば、新しい発明というよりもAppleがすでに実用化、あるいは特許を取得している技術や機能を組み合わせたものだが、バンドのID番号がApple Watchで使える機能に対応するという点が新しいとのことのようだ。

【参照】

https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00113/00044/?P=1

https://note.com/anozaki/n/n33b4d8a7dbc5https://www.honda.co.jp/topics/2020/07-allerclean/


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