PS5 Proは12万円でも安い!?その理由と特許の関係性

目次

PS5 Proに使われている特許技術

PS5 Proが12万円する理由のひとつが、AIを使ったアップスケーリング技術だと言われています。 より高画質で綺麗なグラフィックをリアルタイムでストレスなく提供する事が可能です。

最近のゲームは、どんどん高画質になりまるで映画のようです。 一度プレイして慣れてしまうと、過去の画質に戻れないぐらい、プレイヤーを引き付けるには とても重要な要素だと思われます。

詳細は別の編集者が書いたコラムで紹介しているので、こちらもチェックください。

【PS5 Pro発表:AI技術と知財戦略の深層分析】
https://vision00.jp/column/9468/

これだけの、技術が搭載されていれば12万円でも納得!?せざるを得ないかもしれません。

ゲーム業界で起こった特許権侵害の事例

ゲーム業界では様々な特許権の侵害訴訟が多く、訴訟リスクを避けるため開発は慎重に行われます。 過去に日本国内で起こった、特許権侵害の事例をいくつかを紹介しいます。

コナミ vs. 任天堂(特許侵害訴訟)

2001年、コナミは任天堂に対して、任天堂の家庭用ゲーム機「ゲームキューブ」のコントローラに特許権を侵害されたとして訴訟を起こしました。 コナミは自社のゲーム「Dance Dance Revolution」シリーズで使用されていた入力デバイス(ダンスマット)に関する特許が、ゲームキューブのコントローラと関連する技術で侵害されたと主張しました。 最終的には、両者の間で和解が成立しました。

任天堂 vs. コロプラ(特許侵害訴訟)

2021年、任天堂はスマートフォン向けゲームアプリを提供するコロプラに対して、特許権侵害を主張して訴訟を提起しました。任天堂は、自社が保有する「タッチパネルの操作に関する技術」や「ゲームのプレイ中にキャラクターの動きを操作する技術」など、5つの特許がコロプラのスマホゲーム「白猫プロジェクト」で侵害されたと訴えました。

この訴訟は、特許侵害に関して日本で非常に注目を集めたケースの一つです。 最終的に、コロプラは和解金を支払うことで任天堂と和解に至りました。

セガ vs. 元セガ社員(特許権帰属問題)

セガは元社員との間で特許権の帰属を巡る裁判を行いました。 このケースでは、元セガの社員が開発に関わったゲーム技術の特許を自らのものとして申請し、その特許を第三者に売却しようとしたことが問題となりました。 最終的に、セガはこの特許権がセガに属するものであるとの判決を勝ち取りました。

カプコン vs. 光栄(特許侵害訴訟)

1998年、カプコンは光栄(現コーエーテクモゲームス)に対して、光栄が発売したゲームソフトが自社の特許を侵害しているとして訴訟を起こしました。 この特許は、ゲームキャラクターが移動する際の操作方法に関連するものでした。最終的には、カプコンが勝訴し、光栄は賠償金を支払うことになりました。

特許権利を踏まない対策

もちろん、専門家に相談するのは最低限必要な要素だといえます。 さらに、自社で開発する場合は、自分たちも特許を保有することが有効的な手段と言えます。 しかし時間やコストの問題でなかなか特許をたくさん出すことができない場合もあります。 その時は「開放された他社の特許」を活用することを強くお勧めします。

特化型のプラットフォームを利用して、ゲーム関連で活用可能な特許を調べて、ニーズとマッチする技術を探してみるのはいかがでしょうか。
・開放特許データベース(リンク)
・IPマーケット(リンク)

このように、ゲーム開発と特許権は密接に関係しており、新しいゲーム機やゲームソフトを開発するには、様々なリスクを回避しつつ、新しい機能を追加するという 難解なプロジェクトなので、膨大な投資コストが発生していると考えられますので、PS5 Proは12万円でも安い!とも言えるかもしれません。

とはいえ、12万円が高い!買えない!と思う方は、ぜひ昔懐かしのゲーム機を楽しんで技術の進歩を勉強してみるのもアリかもしれない。


ライター

渡部一成

株式会社白紙とロック代表取締役

高校卒業後、20歳で起業しwebマーケティングや商品開発に関するコンサルティング事業を15年間経営。
さらに、バンコクでスタートアップ企業を設立し、海外でIT関連のプロダクト開発を経験。
その後、大手IT企業に特許を売却し、その資金で株式会社白紙とロックを設立。
創業後も複数の特許を取得。 その他にも、新規事業の立ち上げや、医療法人理事、大学で特別講師として授業を行うなど多角的に活動中。