イーサンとイーロンから見る、AI時代の最後は結局肉弾戦か!?

映画『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』は皆さんもう見ただろうか?

まさにこれからのAI時代が引き起こす脅威が中心となっており、ありそうでない、なさそうでありそう……。
そんなAIテクノロジーに対してイーサンらは、アナログで立ち向かう。

M:Iといえば、ハイテク機器を駆使したバトルも醍醐味のひとつだが、今回はそれらが逆手に取られる。逆に肉弾戦のバトルシーンや、スタント無しと言われている狂気的ダイブ、さらにお決まりのイーサン全力疾走など。初期のM:Iを見ているようでどこか懐かしく感じた。

60代であのアクションは、もはやイーサン自身がアンドロイド説すら出てくる。

肉弾戦といえば、「イーロンマスクVSマークザッカーバーグ」の金網デスマッチを本気で実現させようとしている。イーロンはX(Twitter)で試合をライブ配信すると予告し、収益は全て退役軍人に寄付すると宣言した。

マークからすると、あまりメリットが無いように思えるのでこの肉弾戦が本当に実現するかは不明だが、世界屈指のテクノロジー企業の大富豪2人が技術やプロダクトではなく、最終的は殴り合いで勝敗を決める。さすがは世界的CEO、シンプルイズベストで話が早く面白い。

これからのAI時代、誰でもなんでも簡単に作れてしまう。特にデジタルコンテンツは動画も文章も画像も、人間とAIどちらが作ったのか一見分からないだろう。もう既にテクノロジーを駆使する方が簡単で、アナログでシンプルな方が難しくなっている。(この文章はちゃんと人間が書いています!)

つまり、AIやテクノロジーを使わない肉弾戦の方が難しく、これからは価値が高くなるかもしれない。特許の権利範囲も、なるべくシンプルな方が価値が広く、複雑にすると限定的で回避されやすいのと同じだ。

ベンチャー企業が失敗する原因として、「無意識に楽な方を選択してしまう」ことは有名だが、まさに今人類はどんどん楽な方を選択している。果たしてAI時代が失敗への入り口か、それともさらなる発展の入り口か。テクノロジーのゴールは人類を楽にさせて、それと引き換えに何を奪うのか・・・。

結局のところ、いつの時代でも機械的な大量生産よりも、汗と努力の方が、人は魅力的に感じるのだろう。
今後、イーロンとイーサンがその答えを教えてくれるのかもしれない。


ライター

渡部一成

株式会社白紙とロック代表取締役

高校卒業後、20歳で起業しwebマーケティングや商品開発に関するコンサルティング事業を15年間経営。
さらに、バンコクでスタートアップ企業を設立し、海外でIT関連のプロダクト開発を経験。
その後、大手IT企業に特許を売却し、その資金で株式会社白紙とロックを設立。
創業後も複数の特許を取得。 その他にも、新規事業の立ち上げや、医療法人理事、大学で特別講師として授業を行うなど多角的に活動中。