特別記念号!白紙とロック社の特許、全て見せます!売ります!

INTRODUCTION

今回は、記念すべき通算30号目の特別号です。

2020年2月18日に、+VISIONの象徴とも言える特許マガジンが創刊されました。

創刊号の第1号では、「特許を見れば未来がわかる!?新発明で変わる未来生活とは」というタイトルで、全8件の特許をご紹介し、多くの読者に読まれてきました。あれから早3年が経過し、ついに節目の30号目を発刊することができました。

これまで編集部は、有名企業からスタートアップ、中小企業、個人、大学まで多くの方の特許をご紹介してきましたが、今回は節目ということで、ついに自社の特許をご紹介します!

ご存じの方もいらっしゃると思いますが、株式会社白紙とロックは+VISIONの運営の他にも、自社で特許を取得し、それを売却やライセンスなどによる事業部隊も展開しています。これまでに数十件の特許出願を行い、多くの特許を取得してきました。

これは、社内に優秀な発明家や社長を筆頭に、エンジニア、チャレンジャー、弁理士がチームを組み、アイデアを出し合って特許取得に尽力してきたからです!

そこで、今回は第30号の特別記念号において、ついに株式会社白紙とロックが保有する全ての特許を公開いたします!

CONTENTS

  • #1一人暮らしのソファに最適!3つ折りベットマット

  • #2IoT分野で広く応用可!RFIDの数値演算方法

  • #3音声だけの2段階認証!ボイスパスワード特許

  • #4ライブ配信に革命!ライブ決済ボタン特許

  • #5離脱率を劇的改善!チャット決済特許

  • #6続きは別グループで。チャットコメント移動機能

一人暮らしのソファに最適!3つ折りベットマット


日本の住宅の多くでは、限られたスペースを有効活用するための様々なアイディアによって実現された省スペースグッズが数多くあります。いわゆる「ソファベッド」もそんなアイディア商品の一つで、愛用している人も多いのではないでしょうか。機能性もさることながら、狭小スペースでの使用を鑑みたコンパクトでスマートなデザインが多いため、おしゃれなインテリアにもマッチするものが増えてきています。

しかし、従来のソファベッドはソファとして使うかベッドとして使うか、択一的な製品で、両方を同時に使うということができませんでした。今回紹介する発明は、このような問題点を解決するマットレスに関する特許発明です。

古くから、いわゆる「ソファベッド」と呼ばれる、ソファ兼折り畳みマットレスはよく知られています。例えば以下の文献に記載されているような折り畳みマットレスは広く市販されています。

【特開昭59-174111】

しかし、このようなマットレスは、一方の形態に変形して使用しているときは、他方の形態で使用することができないため、マットレスとソファとを同時に使用することができませんでした。

発明の目的

本発明は上記の問題に鑑みてなされたもので、マットレスとソファを同時に使用することができるマットレスを提供することを目的とします。

発明の詳細

前述のとおり、本発明は、マットレスとソファを同時に使用できるようにするものです。

どのようなマットレスなのか、図を参照しながら説明をしていきます。

【図1、図2】本発明のマットレスの概念図

1つめの図はマットレスの斜視図、2つめの図はマットレスの断面図です。

【図3】マットレスの使用図

上記図1−3に示すように、本実施形態に係るマットレス1は、第一マット10と第二マット20と第三マット30とを備えます。第一マット10、第二マット20及び第三マット30の各々は、折り曲げ可能な連結部40を介して連結されています。

【マットレスの具体的サイズ感】

第一マット10は長方形状に形成されています。第一マット10は人間が横たわれるサイズであれば良く、例えば、一般的なシングルサイズ(幅97cm、長さ195cm)、セミダブルサイズ(幅122cm、長さ195cm)、ダブルサイズ(幅140cm、長さ195cm)などが挙げられます。

また、第一マット10の厚みは、一般的なマットレスの厚みを採用でき、例えば3cm〜50cmを採用できます。

図1、図2に示すように第二マット20は、第一マット10における一方の長辺側に有します。第三マット30は、第二マット20において第一マット10と対向する長辺側に有します。

第二マット20及び第三マット30の長さは、例えば、第一マット10と同様に設定することができます。すなわち、一般的なシングルサイズ、セミダブルサイズ、ダブルサイズなどが挙げられます。具体的には第二マット20及び第三マット30の長さは、例えば、195cmを採用できます。

第二マット20及び第三マット30の厚みも、第一マット10と同様に設定することができます。第二マット20及び第三マット30の厚みは、第一マット10と合わせて、例えば3cm〜50cmに設定できます。 第二マット20及び第三マット30の幅は、ベッド本体8の高さに合わせて任意に設定でき、たとえば、20cm〜100cmに設定できます。

【マットの連結部について】

図2に示すように、マットレス1は連結部40を2箇所有します。連結部40は第一マット10と第二マット20を連結し、第二マット20と第三マット30とを連結する構成となっています。具体的には、連結部40は、第一マット10の長辺側と第二マット20の長辺側とを連結し、第二マット20の長辺側と第三マット30の長辺側とを連結しています。第一マット10と第二マット20とを連結する連結部40は、下面側に配置され、第二マット20と第三マット30とを連結する連結部40は上面側に配置されているのが見て取れます。

図3に示すように、マットレス1は、ベッド本体8に設置されます。ベッド本体8は、床板81とヘッドボード82と脚部83とを備える一般的なものです。

【具体的使用状態について】

図3に示すように、使用者は、マットレス1をベッド本体8に設置します。第二マット20はベッド本体8の床板81の側面(垂直面)に立てかけるように配置されます。このとき、第二マット20は第一マット10がベッド本体8の上面に設置されていることで、床面に対して垂直状態で宙吊りにされている状態です。第三マット30は、床面に平行になるように配置されます。これにより、マットレス1を設置する作業は完了します。

図3に示すように、マットレス1の設置状態において、マットレス1として使用する際は、使用者は第一マット10の上面に横たわれば良く、ソファーとして使用する際は、第二マット20を背凭れとし、第三マット30を座面として座ればよいのです。

【発明の効果】

(1)第一マット10をベッド本体8に配置し、第二マット20をベッド本体8の床板81の側面(垂直面)に立てかけるように配置し、第三マット30を床面に平行になるように配置すると、第一マット10では人間が横たわってベッドとして使用できるとともに、第二マット20を背凭れとして、第三マット30を座面として使用することによって、ソファとして使用できます。つまり、マットレス1は、マットレスとソファとを同時に使用できるというわけです。これにより、スペースを取らないため、一人暮らしの部屋(狭い部屋)でも使用できるという効果を奏します。

(2)第一マット10と第二マット20とを連結する連結部40は、下面側に配置され、第二マット20と第三マット30とを連結する連結部40は上面側に配置されています。連結部40は、第一マット10、第二マット20、第三マット30よりも、厚みが薄い布材などで構成されているため、マットレスを連結部40の部分で、山折り、谷折りのように折り曲げて、コンパクトにすることが可能です。

(3)第二マット20及び第三マット30の各々の厚みは、第一マット10と同様に構成されています。これにより、第一マット10、第二マット20及び第三マット30のいずれも床面と平行に敷くことで、第一マット10のみではなく、第二マット20および第三マット30を含めて、マットレスとして使用することもできます。このようにすれば、第一マット10のみをマットレスとして使用するよりも、面積が大きいマットレスとして使用することもできます。

従来のソファベッド型マットレスでは、ベッドとして使うかソファとして使うかは択一的でしたが、本発明ではベッド部分のマットレスとソファ部分のマットレスを連結することで、ひとつながりのマットレスでありながらベッドとソファとを同時に使用可能としている点がポイントです。

また、ソファ部分を折り曲げずに全て平坦なマットとすれば、ベッド部分から続く面積の大きなマットレスとしても利用可能となる点もポイントです。

日本の一般住宅事情から、狭いスペースの有効活用は常に課題となっています。本発明を用いることで、狭小スペースであっても就寝スペース(ベッド)とリラックススペース(ソファ)とをコンパクトに用意することができますから、特に若い世代(学生など)の一人暮らしには便利なグッズとなるのではないでしょうか。

発明の名称

マットレス及びベッド

出願番号

特願2018-154679

特許番号

特許第6472565号

出願日

2018.8.21

登録日

2019.2.1

審査請求日

2018.10.26

出願人

株式会社白紙とロック

発明者

渡部一成
国際特許分類

A47C 27/00 (2006.01)
A47C 17/16 (2006.01)
A47C 17/32 (2006.01)

経過情報

早期審査に付され、公開公報の発行前に特許査定となった。

本特許の購入はIPマーケットにて!

IoT分野で広く応用可!RFIDの数値演算方法


子供向け玩具として定番のブロック、代表的なものはレゴブロックやボーネルンドブロックなど、様々な種類がありますね。これらのブロック玩具は、同じような形の個体を複数組み合わせて様々な形をつくり、子どもの創造性を育むことができる、優れた玩具です。

こういった個体を一つ一つ容易に検出してその組み合わせ方を演算処理することができれば、遊ぶときにも模型の大きさや重さがすぐにわかって、より正確な「モデリング」が可能になります。

また、個体の製造時においても、より正確な測定や比較ができることが期待されます。今回紹介する発明は、このような複数の個体を素早く演算するためのシステムについてです。

従来のゲームシステムは、例えば、複数の玩具要素(例えば組立用ブロック)、各玩具要素の内部にある読み取りタグ、および、これを読み取るためのリーダを備えます。各玩具要素には読み取りタグがあるため、各玩具要素を識別(区別)できます。そして、リーダによって、玩具要素(組立用ブロック)が所定のエリア内に存在することを検出できます。つまり、所定のエリア内に、どの玩具要素が存在するかを把握できます。

しかしながら、この種の従来のゲームシステムでは、複数の玩具要素の識別情報から得た情報を演算処理しません。よって、複数の玩具要素が存在することを把握できても、それ以上の有用な情報を得ることができません。

発明の目的

そこで、本発明は上記事情を考慮して考え出されました。本発明は、個体(例えば組立用ブロック)に関連付けられた各々の数値を容易に演算処理できる複数個体の数値演算システムを提供することを目的とします。

以下に、本発明の概要を説明します。言い換えますと本発明は、非接触通信タグを用いて、複数の玩具要素(例えば、おもちゃの組立用ブロック)の数や配置などから、複数の玩具要素が集まった集合体の状況(例えばブロックが集合して出来上がった模型の形状など)を把握するための数値演算システム等を提供します。

まず、本発明の複数個体の数値演算システムは、複数の個体の各々(例えば各組立用ブロックそれぞれ)に含まれる非接触通信タグ、この非接触通信タグを読取り可能なリーダ、および、このリーダで読み取った結果を演算処理する制御機構を備えます。

リーダで読み取れる一定の範囲には集合体(模型など)が複数あり、一つ一つの集合体は、複数の個体(ブロック)が集合して形成されています。

制御機構では、上記のリーダで読み取った結果から、各個体に対応する数値(例えば各ブロックの大きさや重さ)と、この数値を演算するための演算記号(足し算の記号など)とに基づいて計算値を算出します。そして、制御機構では、

一の集合体に対して、リーダを用いて非接触通信タグを読み取り、

他の集合体に対して、リーダを用いて非接触通信タグを読み取り、

それぞれの集合体で計算値を算出し、算出した計算値を複数集合体の間で比較します。

次に、本発明の複数個体の数値演算方法は、リーダ、通信端末、またはサーバのいずれかの制御機構によって実行されます。

制御機構には、複数の個体の各々(例えば各組立用ブロックそれぞれ)に含まれる非接触通信タグをリーダで読み取った結果が入力されます。

リーダで読み取れる一定の範囲には集合体(模型など)が複数あり、一つ一つの集合体は、複数の個体(ブロック)が集合して形成されています。

数値演算方法では、リーダで読み取った結果から、各個体に対応する数値(例えば各ブロックの大きさや重さ)と、数値を演算するための演算記号(足し算の記号など)とに基づいて計算値を算出するステップを実行します。

そして、数値演算方法では、一つの集合体(模型など)に対して、リーダを用いて非接触通信タグを読み取るステップを実行します。また、他の集合体(模型など)に対して、リーダを用いて前記非接触通信タグを読み取るステップを実行します。さらに、それぞれの集合体で計算値を算出するステップも実行します。加えて、算出した計算値を複数集合体の間で比較するステップを実行します。

さらに、本発明のプログラムは、上記の数値演算方法を実行させるためのプログラムです。

本発明の複数個体の数値演算システム、複数個体の数値演算方法、およびプログラムを利用すれば、個体に関連付けられた各々の数値を容易に演算処理して即座に結果を得ることができます。具体的には、複数のブロックを集合させて形成した模型が2つある場合、2つの模型の大きさや重さをすぐに知り、さらに比較することができます。

発明の詳細

本発明の具体的な一例について図面を参照しつつ説明します。なお、説明に関連しない部分は図示を省略する場合があります。

<第1例>

以下、本発明の複数個体の数値演算システム(以下、数値演算システム)について、詳しく説明します。

【0011】
本発明の数値演算システムの具体的一例(第1例)は、組立てブロック玩具を用いたシステムです。第1例の組立てブロック玩具は、図1に示すように、複数の個体として、複数の組立てブロック2を備えます。

【図1】

第1例の数値演算システムは、サーバ5を備え、サーバ5は、複数の組立てブロック2、複数の非接触通信タグ(以下、ICタグ21という)、リーダ3、通信端末4、および、制御機構6を有します。数値演算システムでは、例えば通信端末4は、通信ネットワークを介してリーダ3およびサーバ5に対して通信可能に接続されており、電気信号を双方向に授受可能に接続されています。

言い換えますと、数値演算システムでは、リーダ3とサーバ5との間の通信を通信端末4で行います。ただし、リーダ3とサーバ5とが通信ネットワークを介して直接的に通信可能に構成されている場合、また、通信端末4がない場合もあり得ます。

【通信ネットワーク】
通信ネットワークは、リーダ3またはサーバ5と、通信端末4とが互いに通信するための双方向のネットワークです。例えば、通信端末4とリーダ3との間の通信ネットワークはBluetooth(登録商標)であり、通信端末4とサーバ5との間の通信ネットワークはインターネットです。通信ネットワークは、企業内ネットワークのような通信範囲が制限されたネットワークである場合もあります。

【組立てブロックのハードウェア構成】
各組立てブロック2は、図1に示すように、凹部23を有するブロック本体、および、ブロック本体に設けられた複数の凸部22を備えます。複数の組立てブロック2は、凹部23に対して凸部22を嵌める(はめこむ)ことで互いに連結されます。

ただし、複数の組立てブロック2の連結は、凹部23と凸部22との嵌合の他、例えば、磁石による連結、ピンによる連結、接着による連結等で実現される場合もあります。

各組立てブロック2は、多数の組立てブロック2のうちいくつかを選んで、ユーザの意思に従って組み立てられます。組み立てられた状態の組立てブロック2は、例えば、ロボット、乗り物、怪獣、車、人、動物、建築物等を模した形状となります。組み立てられた状態の組立てブロック2を「集合体1」とします。「集合体1」は一定の範囲内に集まる複数の個体を意味します。

【ICタグ(非接触通信タグ)】
ICタグ21は、固有の識別情報を持つタグです。ICタグ21に記憶された識別情報はリーダ3によって読み取られます。ICタグ21は、RF(Radio Frequency)タグです。RFタグとは、ICチップおよびアンテナを備えた電子タグであり、交通系カードなどの分野でもすでに広く利用されています。ICタグ21の周波数帯域としては、UHF帯が好ましいですが、例えば、HF帯、NFC(Near Field Communication)を含む短波帯等も採用可能です。

ICタグ21は、各組立てブロック2に取り付けられています。このICタグ21は、シールによって各組立てブロック2に対して固定されて取り付けられます。その他、接着、組立てブロック2への埋め込み等によって取り付けることも可能です。ICタグ21は、組立てブロック2の外側面、内側面、または壁面内部のいずれに対しても取り付けられます。

【リーダ】
リーダ3は、ICタグ21に記憶された情報を読み取ることができます。リーダ3で読み取られた情報(読取り情報)は通信端末4に出力されます。リーダ3は、例えば、読取り専用のリーダ3、または、ICタグ21に対して情報の読取りおよび書込み可能なリーダライタなどです。

リーダ3は、例えばハンディタイプですが、ゲートタイプ、据え置きタイプ等である場合もあり得ます。

リーダ3は、集合体1に含まれる複数のICタグ21について、各ICタグ21に記憶された固有の識別情報を瞬時に同時に読み取ることができます。ICタグ21から固有の識別情報を読み取り、読み取った情報を読取り情報として出力します。

リーダ3は、通信ネットワークを介して通信端末4との間で双方向に通信可能に接続されています。したがって、通信ネットワークを介して読取り情報を通信端末4に送信することができます。

【通信端末】
通信端末4は、リーダ3から送信された読取り情報を受信し、受信した読取り情報をサーバ5に送信します。通信端末4はディスプレイ431を有します(図1参照)。通信端末4は、例えばスマートフォンです。通信端末4は、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、PDA等の情報端末等である場合もあります。通信端末4は、通信ネットワークを介してサーバ5との間で双方向に通信可能に接続されています。

通信端末4は、通信ネットワークを介してリーダ3との間で通信接続をして通信を行います。また、サーバ5との間で通信接続をして双方向に通信を行います。例えば、リーダ3から送信された読取り情報を受信したり、受信した読取り情報をサーバ5に送信したり、サーバ5から送信された情報を受信したりします。

通信端末4では、読取り情報に基づいて各種処理を実行します。例えば、入力された情報が、リーダ3から送信された読取り情報であると判断すると、読取り情報をサーバ5に送信します。また、入力された情報が、サーバ5から送信された情報(演算情報等)であると判断すると、その情報を表示します。

通信端末4は、入力された演算情報を用いて表示を制御します。通信端末4は、演算情報に基づいて、ディスプレイ431に表示される数値、グラフィック等を制御できます。また、スピーカを制御して、グラフィックに対応する音を出力させることができます。

【サーバ】
サーバ5は、通信端末4を介してリーダ3から送信された読取り情報を受け取って、各種処理を実行します。サーバ5は、コンピュータおよび通信インターフェイスを備えます。

コンピュータは、制御プログラムを実行可能なプロセッサ、主記憶装置、および補助記憶装置を備えます。主記憶装置は、いわゆるメインメモリであり、揮発性の記憶領域(例えば、RAM)です。補助記憶装置は、制御プログラムなどを記憶する装置であり、不揮発性の記憶領域(例えば、ROM)です。不揮発性の記憶領域は、ROMに限らず、例えば、ハードディスク、フラッシュメモリ等である場合もあります。

プロセッサは、1以上のプロセッサおよび1以上のメモリを有するマイクロコントローラを主構成とします。すなわち、マイクロコントローラのメモリに記録されたプログラムを、マイクロコントローラのプロセッサが実行することにより、各種の機能(例えば、後述の演算機能)が実現されます。プログラムはあらかじめメモリに記録されていたり、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されたりします。

通信インターフェイスは、通信ネットワークを介して通信端末4と通信を行います。通信インターフェイスは、無線LANインターフェイスですが、例えば、有線LANインターフェイス、無線WAN、有線WAN等である場合もあります。

サーバ5は、通信ネットワークを介して、通信端末4との間で通信接続を行って双方向に通信を行います。通信端末4から送信された読取り情報を受信し、受信した読取り情報から、各組立てブロック2に対応する数値および演算記号を取得し、数値および演算記号に基づいて演算を実行します。

サーバ5は、ICタグ21で読み取られた読取り情報に含まれる固有の識別情報を参照します。そして、所定の数値および演算記号などを取得します。

サーバ5は、固有の識別情報に割り当てられた「数値」、各数値に割り当てられた「演算記号」、および、各数値に割り当てられた「単位」が記憶されています。

具体的にイメージするために、「数値」として各組立てブロック2の重さ、「演算記号」として足し算の「+」、「単位」としてg(グラム)を想定すると理解しやすくなります。

本発明では、このような例だけでなく、「演算記号」は演算に用いる記号であり、例えば四則演算に用いる記号(正符号「+」、負符号「-」、乗算記号「×」および除算記号「÷」)です。

「単位」は、比較の基準となる種別を意味します。例えばゲームシステムを想定しますと、体力を示す数値に対して割り当てられる単位として「体力P」が挙げられます。攻撃力を示す数値に対して割り当てられる単位として「攻撃P」が挙げられます。守備力を示す数値に対して割り当てられる単位として「守備P」が挙げられます。記憶されているデータとして、例えば、一の識別情報に対して、「+300攻撃P」および「-100守備P」が割り当てられます。他の例として、一の識別情報に対して、「×3体力P」が割り当てられます。

サーバ5は、取得した情報に基づいて演算処理を行います。複数の固有の識別情報に割り当てられた「数値「、「演算記号」、および「単位」の情報が入力されて、「単位」ごとに「演算記号」を参照して「数値」を演算して、演算結果の計算値を示す情報(演算情報)が生成されます。

そして、演算情報を基にして、計算値を比較して優劣を決定します。例えばゲームを想定しますと、第一の集合体の演算情報および第二の集合体の演算情報が入力された場合、第一の集合体の「攻撃P」と第二の集合体の「守備P」との差から、第二の集合体の「体力P」を算出します。同様にして、第一の集合体の「体力P」を算出し、算出した「体力P」を比較して数値が大きい方を「勝ち」と決定します。決定された優劣の情報および演算情報は、通信ネットワークを介して通信端末4に送信されます。

【数値演算システムの動作】
次に、数値演算システムの動作について、図3を用いて説明します。図3は数値演算システムの動作の一例を示すシーケンス図です。

【図3】

ユーザは、通信端末4を起動し、通信端末4およびリーダ3を通信可能な状態にします。通信可能な状態とは、例えば通信端末4のアプリケーション(アプリ)を起動して、リーダ3および通信端末4がBluetooth(登録商標)によってペアリングされた状態です(S0)。

ユーザは、複数の組立てブロック2を用いて作られた一の集合体1(第一の集合体)に対し、リーダ3を用いて識別情報を読み取ります(S1)。リーダ3は、通信ネットワークを介して読取り情報を通信端末4に送信します(S2)。

通信端末4は、読取り情報を受信する(S3)と、その受信情報がリーダ3から送信された読取り情報であると判断し、この読取り情報をサーバ5に送信します(S4)。

サーバ5は読取り情報を受信し、読取り情報に含まれる識別情報から、「数値」、「演算記号」、および「単位」を取得して演算処理を行います(S5~S7)。

ユーザは、他の集合体1(第二の集合体)に対して、リーダ3を用いて識別情報を読み取ります(S8)。リーダ3は、通信ネットワークを介して、第二の集合体1についての読取り情報を通信端末4に送信します(S9)。

通信端末4は、読取り情報を受信し、この読取り情報をサーバ5に送信します(S10,S11)。

サーバ5は、第二の集合体についての読取り情報を受信し、読取り情報に含まれる識別情報から、「数値」、「演算記号」、および「単位」を取得して演算処理を行います(S12~S14)。そして、サーバ5は、第一の集合体についての演算結果と、第二の集合体についての演算結果とを比較し、優劣の判定処理を実行します(S15)。サーバ5は、優劣の判定処理を実行した後、演算情報および優劣の判定情報を通信端末4に送信します(S16)。

通信端末4は、演算情報および優劣の判定情報を受信し、その結果をディスプレイ431に表示します(S17,S18)。

図4にスマートフォン等における表示の一例を示します。例えば、第一の集合体(ここでは「ニックネームA」)について、体力Pを表す表示および数値として「HP:9800」と表示します。また、攻撃Pを表す表示および数値として「攻撃:2500」と表示します。防御Pを表す表示および数値として「防御:3200」と表示します。同様に、第二の集合体(ここでは「ニックネームB」)についても表示します。

図4の表示の後、優劣の判定を表示する画面に遷移します。ニックネームAを「優」、ニックネームBを「劣」と判断した場合、例えば、ニックネームAを点滅させたり、ニックネームBの表示を消したりして優劣を表示します。「優」を示す表示として、例えば図4の表示に加えて「王冠」「丸」「星」等の表示を追加できます。

【図4】

【第1例の変形例】
上記の例は一例です。本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能です。以下、本発明の変形例を説明します。

数値演算システムの上記の例では、固有の識別情報から得た演算情報および優劣の判定情報だけを、サーバ5が通信端末4へ送信しました。一方、変形例の数値演算システムは、さらにグラフィックデータを送信する点で異なります。

【図6(左)】および【図7(右)】

本変形例の各組立てブロック2は、図6に示すように、複数の接点24、通信部26、および、制御回路25を備えます。各組立てブロック2は、上述した例と同様に、非接触通信タグ21を備えます。

複数の接点24は、図5に示すように、隣接する他の組立てブロック2の接点24に対して接触可能な位置に配置されます。例えば、互いに隣り合う組立てブロック2同士を接続するときに上下に重なるように接続すると、複数の接点24が他のブロックの複数の接点24に対して一対一で接触します。

一方、互いの長手方向が直交するように接続すると(例えば、図5Aにおいて点線で示した仮想図をご参照)、複数の接点24のうちの一部の接点24が、他のブロックの接点24に接触しない状態となります。

【図5】

制御回路25(図6参照)は、複数の接点24に対して、電気信号を授受可能に構成されています。制御回路25は、複数の接点24について、ON(接触)またはOFF(非接触)の状態を認識することができます。また、制御回路25は、各ICタグ21に記憶された識別情報を参照することができます。

よって、制御回路25は、個別の識別情報を持つ特定の組立てブロック2が、隣接する他の識別情報を持つ組立てブロック2に対して、相対的にどの向きにあるか、どの姿勢にあるかを認識できます。以下、この情報を「位置姿勢情報」といいます。ここでいう「ON」とは、接点24同士が接続されて回路が閉じることを意味します。また「OFF」とは、接点24同士が離れていることを意味します。

通信部26(図6参照)は、位置姿勢情報をサーバ5(図7)に送信できます。具体的には、上述した具体例と同様に、通信端末4を介して位置姿勢情報をサーバ5に送信します。

サーバ5は、図7に示すように通信部51および制御機構6(制御部と表示されています)を備えます。本変形例の制御機構6は、各組立てブロック2の位置姿勢情報から、集合体1全体の形状を判断します。そして、集合体1全体の形状を判断した情報を用いて、グラフィックデータを生成します。グラフィックデータは、通信端末4の表示部43に表示するためのデータです。生成されたグラフィックデータは、通信部51に出力され、通信部51によって通信端末4に送信されます。

グラフィックデータを受信した通信端末4では、グラフィックデータに基づいて画像(動画を含む)を表示します。これによって、集合体1の形状に基づいた画像が通信端末4に表示されます。したがって、本変形例の数値演算システムでは、数値および優劣の表示だけでなく、集合体1の形状に基づいた画像も表示できます。

<第2例>

第1例の数値演算システムは、複数の個体として、組立てブロック2を用いたシステムでしたが、第2例は、複数の個体として、野菜や肉等の食品、または、キッチン商品等の複数の商品を用いたシステムです。第2例の数値演算システムによれば、買い物かごに入った複数の商品の金額の合計を行うことができます。

第2例の買い物かごは、例えばスーパーマーケット、八百屋、コンビニエンスストア、または百貨店等の店舗で用いられます。ユーザは、個体としての商品を買い物かごに入れます。第2例では、一の集合体1は、買い物かごに入った複数の商品で構成されています。

第2例の各商品には、ICタグ21を含む値札が取り付けられています。ICタグ21には、各商品に対応する固有の識別情報が記憶されています。

サーバに5は、各識別情報に対して、商品の価格を示す一の数値と、一の数値を計算するための演算記号(ここでは「+」)とが割り当てられ、記憶されています。第1例と同様、入力された識別情報を参照して、対応する一の数値、および、一の数値を計算するための演算記号(ここでは「+」)を取得します。そして、取得した数値および演算記号から演算によって計算値を出します。

すなわち、第2例の数値演算システムにおいても、リーダ3で読み取った結果から、各個体に対応する「数値」と、数値を演算するための「演算記号」とを取得し、「数値」および「演算記号」に基づいて計算値を算出します。よって、第2例の数値演算システムによって、買い物かごに入った複数の商品の合計の金額を算出できます。レジ打ちの人員削減を行うことができ、例えば、無人店舗も実現できます。

なお、演算した演算情報は、例えばスマートフォンのモニタに出力されたり、買い物かごに付属の液晶ディスプレイ等に出力されたりします。

また、例えば、商品としての野菜と野菜の近傍の看板とで集合体1を構成することも可能です。看板がICタグ21を含み、ICタグ21に対応する「数値」と「演算記号」とで割引を演算させることも可能です。割引用の札を置いておき、買い物かごに商品および札を入れて演算させることも可能です。ICタグ21には固有の識別情報が記憶されているため、在庫管理も容易に行うことができます。

【その他の変形例】
以下、本発明の変形例を列挙します。

上述した例では、ICタグ21が固有の識別情報を記憶し、この識別情報から、サーバ5に記憶された「数値」および「演算記号」を取得しましたが、本発明では、「数値」および「演算記号」の情報をICタグ21に記憶させておき、「数値」および「演算記号」の情報から、サーバ5で演算を行うことも可能です。

上述した例では、通信端末4を介して、リーダ3とサーバ5とが通信可能に接続されましたが、リーダ3とサーバ5とが通信ネットワークを介して接続される場合もあります。

上述した例では、「数値」およびこれに対応する「演算記号」がサーバに記憶されましたが、演算記号として「X+Y+Z=計算値」等の数式が記憶されたり、数式に対して各数値を代入して演算したりすることが可能です。

サーバは、「数値」「演算記号」「単位」に加えて「係数」を記憶する場合もあります。例えば、希少な組立てブロック2ほど係数を大きくすれば、演算後の計算値を大きくすることができます。

上述した例では、通信端末4が表示部43を備えましたが、通信端末4が表示部43を備えない場合もあります。この場合、通信端末4は、アクセスポイントまたは無線LANルータ等です。表示部43は通信端末4と別に設けられる場合があります。

上記変形例では、組立てブロック2の相対的な向きおよび姿勢の情報を取得しましたが、絶対的な組立てブロック2の向きの情報を取得する場合があります。この場合、例えば各組立てブロック2に加速度センサを設けます。

上述した例の数値演算システムは、ICタグ21の識別情報を読み取るために専用のリーダ3を備えましたが、スマートフォン等の通信端末4がリーダ3を備える場合もあります。例えばスマートフォンが、リーダ3、制御機構6、表示部43をすべて備えることも可能です。この場合、通信ネットワークは不要です。通信ネットワークは必須の手段ではありません。

以上説明しましたように、本発明の複数個体の数値演算システムは、いくつかの個体(ブロック等)の各々に含まれる非接触通信タグ21、非接触通信タグ21を読取り可能なリーダ3を備えます。また、サーバでは、リーダ3で読み取った結果から、各個体に関する「数値」と、数値を演算するための「演算記号」とを取得し、「数値」および「演算記号」に基づいて計算値を出します。

上記の構成によって、非接触通信タグ21を用いて、各個体に関する「数値」から集合体に関する計算値を演算できます。よって、人の手に頼らずに、瞬時に演算できます。

複数個体の数値演算システムでは、いくつかの個体が集まった集合体1が複数あり、複数の集合体1の各々で計算値を求めます。そして、複数集合体1同士で計算値を比較します。

上記の構成によって集合体1の間で計算値を比較できるため、ユーザは計算値を参照したあとに集合体1について何らかの判断(例えば、2つの買い物カゴの中の商品の合計金額の差を把握)を行うことができます。

複数個体の数値演算システムでは、例えば、集合体1同士で計算値を比較した結果から優劣を決定します。

上記の構成によって、集合体1ごとの計算値で競うことができ、ゲームに適用したときの面白味を付加することができます。

複数個体の数値演算システムでは、例えば複数の個体は、互いに連結可能に構成されています。

上記の構成によって、複数の個体で集合体1を形作ることができ、例えば組立ブロックのおもちゃに応用できます。よって、面白さを付加できます。

複数個体の数値演算システムでは、例えば、計算値をスマートフォンのディスプレイに表示するように構成されています。よって、ユーザは計算値を確認することができます。

本特許は、大阪府に本社がある白紙とロックというベンチャー会社から出願されました。知的財産の開発および発展に関わる事業などを行っている会社です。ウェブサイトを見ますと、PLOCOブロックというブロック玩具が紹介されています。本特許は、この商品に関わる特許であると思われます。

PLOCOブロックは、「創造力」+スマホゲーム「計算力」で、これからの時代に必要とされる創造力や問題解決をする能力を育み、テクノロジーに強くなるためのプロダクト体験ができる商品として紹介されています。

本特許発明は、上記のようなブロック玩具だけでなく、上述したように様々な分野にも応用できるアイデアです。白紙とロック社は、知的財産の開発および発展に関わる事業などを行っている会社であり、創業メンバーに弁理士の方がいらっしゃいます。また、本特許の発明者は創業者の一人です。

上記のPLOCOブロックは、自社で取得した特許発明が具現化されたものと考えられます。例えば、自社の商品に本特許を活かすだけでなく、本特許を他社へ実施許諾することで本特許発明のアイデアを玩具以外の分野へさらに広めることも可能と思われます。

本特許発明は、倉庫などの収納用のコンテナだけでなく店舗用や住居用のコンテナハウスにも応用できるアイデアです。本発明は、上記アーススマート社が提供する組立式コンテナハウスで利用されていると考えられます。例えば、災害時の仮設住居用の組立式コンテナハウスによって快適な居住環境を提供できるならば、本特許発明のアイデアは災害の多い日本、また、災害が起こった外国などにおいて、重宝されると思われます。

発明の名称

複数個体の数値演算システム、数値演算方法、プログラム

出願番号

特願2019-23616

公開番号

特開2020-130234

特許番号

特許第6539000号

出願日

平成31年2月13日(2019/2/13)

公開日

令和 2年8月31日(2020/8/31)

登録日

令和 1年6月14日(2019/6/14)

審査請求日

平成31年2月13日(2019/2/13)

出願人

株式会社白紙とロック

発明者

渡部 一成
国際特許分類

G06K 17/00
G06K 19/07
A63F 13/20
A63H 33/08

経過情報

・本願は早期審査請求され、1回の拒絶理由通知を経て特許となりました。本出願から分割出願された子出願は拒絶査定となっています。子出願から分割出願された孫出願は未審査です。

本特許の購入はIPマーケットにて!

音声だけの2段階認証!ボイスパスワード特許


ウェブサイトにログインするときや、銀行のATMを使うときなど、我々は日常的に様々な認証システムを活用しています。この認証方式には、パスワード、ピンコード、指紋、静脈パターン、声紋などを用いたものが知られていますが、それぞれセキュリティのレベルも異なります。

例えば、パスワード認証は簡単に使える反面、パスワードを忘れた場合や第三者に知られた場合にはセキュリティが脆弱になります。一方、顔認証や指紋認証は、第三者に認証情報を盗まれる心配がないため、より高いセキュリティを実現できますが、専用のハードウェアが必要になる場合があり、初期設定が面倒なことがあります。このうち、声紋認証は、単独で使用する場合は安全性に限界がありますが、他の情報と組み合わせて使用することで、より高いセキュリティを実現することができます。

今回紹介する発明は、スマートスピーカ等を用いて、従来よりもセキュリティと利便性を高めた声紋認証方法に関するものです。

従来、認証方法として、例えば声紋を使用したログイン方法が知られています。この種のログイン方法として、例えば以下のような方法が知られています。

具体的には、ユーザからログイン要求があると、ログイン文字列(例えば6ケタのランダムな数字297465)を生成した上で文字列の少なくとも一つの文字を置換し(例えば2%74&5)、置換後の文字列を表示します。ユーザは、表示された置換後の文字列(例えば2%74&5)を基にして置換前のログイン文字列を認識して発声します。どの数字が何の記号に置換されるかをあらかじめ決めておくのです。この種のログイン方法では、ユーザが読み上げたログイン文字列の正否を判定し、さらに、文字列を読んだユーザの声紋を取得して声紋認証も実行します。

しかしながら、上記のような従来のログイン方法では、ログイン文字列を目視確認する必要があるため、視力が弱い高齢者や盲目の人といった目が不自由な人は、ログインできないという問題が起こります。また、運転中、料理中、子育て中、荷物配達中など、ユーザの手がふさがっている状態では、文字列を目視することが困難であることから、ログインできないという問題が生じます。したがって、より使いやすいログイン方法が要望されています。

発明の目的

本発明は上記問題等を考慮して考えられました。本発明は、目が不自由なユーザ、または、運転中、料理中、子育て中、荷物配達中といった手がふさがっている状態にあるユーザでも認証でき、しかも使いやすい認証方法、認証システム、デバイス(スマートスピーカ)、およびプログラムを提供することを目的とします。以下に、本発明の概要を説明します。

まず、本発明のスマートスピーカの認証方法は、スピーカ、マイク、および制御機構を備えたスマートスピーカの認証システムにおいて実行されます。サービスを利用する対象ユーザが真のユーザであることを確認するため、すなわち、予め登録されている特定ユーザであるか否かを認証するために使用されます。

上記の制御機構は、例えばサーバ内に存在して第一ステップおよび第二ステップを実行します。

第一ステップでは、スピーカから所定の文字列を含む音声(対象ユーザへの質問など)を出力させて対象ユーザに声で回答させます。

次の第二ステップでは、対象ユーザが発した音声をマイクで受信して音声情報(音声データ)を取得し、この音声情報(音声データ)を基にして対象ユーザが特定ユーザであるか否かを判定します。

詳しくは、第二ステップでは少なくとも2つの判定を実行します。

1つ目の判定では、(ユーザの回答の正否)を判定します。具体的には音声情報(対象ユーザの音声データ)から認識された文字列が、所定の文字列に適合すること(いぬという発声がイヌに該当すること)を判定します。所定の文字列は、認証の際に対象ユーザに復唱させるために生成された文字列(例えば「犬」と発音してくださいなど)です。2つ目の判定では、声の性質から本人確認を行います。詳しくは、音声情報(音声データ)から認識された特徴量と、特定ユーザの音声として予め登録されている音声情報の特徴量とに基づいて、対象ユーザが発した音声の特徴が対象ユーザの音声の特徴に適合することを判定します。

また、本発明の認証システムは、スピーカ、マイク、および制御機構を備えたスマートスピーカの認証システムです。

制御機構は、例えばサーバ内で構築されていて、上記と同様にスピーカから所定の文字列を含む音声(例えば「犬」と発音してください)を出力させた後、対象ユーザが発した音声(「いぬ」)をマイクで受信して音声情報(音声データ)を取得するように構成され、さらにこの音声情報を基にして、対象ユーザが、予め登録されている特定ユーザであるか否かを判定するように構成されています。

上記の判定では、少なくとも2つの判定を実行し、1つ目の判定では、音声情報から認識された文字列が、所定の文字列に適合すること(イヌと発音されたかどうか)を判定します。所定の文字列は、認証の際に対象ユーザに復唱させるために生成された文字列例えば「犬」と発音してくださいなど)です。

2つ目の判定では、音声情報から認識された特徴量と、特定ユーザの音声として予め登録されている音声情報の特徴量とに基づいて、対象ユーザが発した音声の特徴が対象ユーザの音声の特徴に適合することを判定します。すなわち、声の性質から本人確認を行います。

さらに、本発明のスマートスピーカは、スピーカ、マイク、および制御機構を備えたスマートスピーカです。制御機構は上記と同様に構成されています。

本発明のプログラムは、上記のスマートスピーカの認証方法をコンピュータに実行させるためのプログラムです。

本発明の認証方法、認証システム、デバイス(スマートスピーカ)、およびプログラムは、目が不自由なユーザを認証することができます。また、本発明によって、運転中、料理中、子育て中、荷物配達中といったユーザの手が使えない状態であっても、手で操作入力することなく、また、画面上に何かを表示させることなく、自然な会話の中でユーザ認証できます。また、本発明によって、ユーザの1回の発声により、同時に2種類の判定によって認証を行うことができるため、ユーザ認証の際にユーザが煩わしい思いをすることがありません。

発明の詳細

本発明の具体的な一例について図面を参照しつつ説明します。

本発明の認証方法では、例えば、スマートスピーカ等のデバイス2を使用します。デバイス2を使用しようとしている者(「対象ユーザ」または「ユーザ」)が、予め登録されている者(「特定ユーザ」)であるか否かを、音声で認証します。認証システム1は、対象ユーザが特定ユーザであることを認証した場合に、デバイス2の使用を許可します。

例えば認証システム1は、対象ユーザがデバイス2を使用する前、または、対象ユーザがデバイス2を使用しているときに、対象ユーザが特定ユーザであるか否かを認証します。認証システム1は、図1に示すようにデバイス2およびサーバ4で実現されています。デバイス2およびサーバ4は、通信ネットワーク8を介して双方向に通信可能に接続されています。

【図1】

デバイス2は、スマートスピーカに限らず、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末(時計型、メガネ型、コンタクトレンズ型、衣類型、靴型、指輪型、ブレスレット型、ネックレス型、イヤリング型など)等の情報端末です。

他にも、デバイス2は、家電機器(例:冷蔵庫、洗濯機、ガスコンロ、エアコン、テレビ、炊飯器、電子レンジなど)、玄関の扉等の施錠装置(例:スマートフォンやカードキーなどで操作できるスマートロック)、自動車等の乗り物(車両など)の認証装置(例:カーナビの認証、音声操作を行う場合の認証、施錠や始動時の認証など)、ロボット、電気機器等などです。

これらのデバイスによって、ユーザとスマートスピーカとが自然な会話の中で、音声によるデバイス操作が可能です。

デバイス2は、屋内または屋外に設置できます。例えば、デバイス2は、家庭内(例:リビング、台所、浴室、トイレ、洗面台、卓上、玄関など)、オフィス内(例:卓上、イントランスなど)、車両内(例:ダッシュボード、センターコンソール、座席、後部座席、背もたれ、荷室など)などに設置できます。

デバイス2は、持ち運びできないように恒常的に設置されていたり、持ち運び可能に設置されていたりします。例えば、スマートスピーカ、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末等の情報端末は、持ち運び可能です。

持ち運び可能なデバイス2を使用すれば、使用者はデバイスを室内または室外のいずれかの好きな場所に設置して音楽やネットラジオなどを聞くことができます。このとき、ユーザの手がふさがっている状態であっても、手で何かを操作入力することなく、または、画面上で何かを表示させることなく、自然な会話の中でユーザ認証できます。

通信ネットワーク8は、デバイス2とサーバ4とが互いに通信するための双方向のネットワークです。通信ネットワーク8としてインターネットを利用できますが、その他、例えば企業内ネットワークのように通信範囲が制限されたネットワークを利用できます。

通信ネットワーク8の具体例としては、伝送制御プロトコル/インターネット・プロトコル(TCP/IP)、GSM(登録商標)やCDMAやLTE等のモバイルデータ通信ネットワーク、Bluetooth(登録商標)、wi-fi(登録商標)などが例示されます。

デバイス2のハードウェア構成を図2に示します。図2に示すようにデバイス2は、マイク21、コンピュータ22、スピーカ23、および、通信インターフェイス24を備えます。

【図2】

マイク21は、周囲の音を集めるマイクロフォンです。マイク21は、入力された音をデジタル化して音声情報(音声データ)に変換します。また、音声情報(音声データ)をコンピュータ22に出力します(伝えます)。

コンピュータ22は、デバイス2を動作させる制御プログラムを実行させるために、プロセッサ、主記憶装置、および補助記憶装置を備えます。主記憶装置は、いわゆるメインメモリであり、揮発性の記憶領域(例えば、RAM)です。補助記憶装置は、制御プログラムなどを記憶する装置であり、不揮発性の記憶領域(例えば、ROM)です。不揮発性の記憶領域としては、ROMに限らずハードディスクまたはフラッシュメモリ等を使用できます。

スピーカ23はコンピュータ22に接続されています。コンピュータ22から出力された(受け取った)音声情報(音声データ)が入力されると、音声情報をアナログ化して音を出力します。

通信インターフェイス24は、通信ネットワーク8を介してサーバ4と通信を行います。通信インターフェイス24は、例えば無線LANインターフェイスですが、他にも有線LANインターフェイス、無線WAN、有線WAN等も使用されます。

サーバ4のハードウェア構成を図3に示します。図3に示すように、サーバ4は、コンピュータ41および通信インターフェイス42を備えます。

【図3】

ここで、図1に示した認証システム1の機能を説明します。

認証システム1においてデバイス2は、通信ネットワーク8を介してサーバ4との間で通信接続をし、サーバ4との間で通信を行います。

認証システム1の動作について、図5のフローチャートを用いて説明します。図5は認証システム1における認証方法の一例を示すシーケンス図です。すなわち、デバイス2とサーバ4との間の情報のやり取りを示す模式図です。

【図5】

ユーザがデバイス2の電源をONにすると、デバイス2が起動します(S1)。デバイス2が起動した後に、商品を購入するための認証操作をユーザが行うと、認証の第一ステップが実行されます。具体的には、起動したという情報が、通信ネットワーク8を介してデバイス2からサーバ4に送信されます(S2)。

サーバ4は、起動情報を受信すると(S3)、文字列を生成し(S4)、生成した文字列の情報を、通信ネットワーク8を介してデバイス2に送信します(S5)。

デバイス2は、文字列の情報を受信し(S6)、スピーカ23から文字列の音声を出力します(S7)。例えば、デバイス2は「『イヌ』と繰り返して下さい」などと音声を出力します。ユーザは、デバイス2から出力された音声に従い、これに対応する文字列を復唱します。ここでは、ユーザは、「イヌ」と発音します。

次に、認証システム1は、第二ステップを実行します。デバイス2は、ユーザが発音した音声をマイク21から取得し(S8)、音声情報(音声データ)に変換します。そして、デバイス2は、ここで取得した音声情報(音声データ)を、通信ネットワーク8を介してサーバ4に送信します(S9)。

サーバ4は、音声情報(音声データ)を受信すると(S10)、認証処理を開始します(S11)。そして、サーバ4は、認証処理を行った結果を、通信ネットワーク8を介してデバイス2に送信する(S12)と共に、サーバ4のメインメモリに格納します(S15)。

デバイス2は、認証結果を受信し(S13)、その後の処理を実行します(S14)。

本発明の認証方法では、上記のように第一ステップおよび第二ステップを実行します。第一ステップは、スピーカ23から所定の文字列の音声(以下に詳述)を出力させます。第二ステップは、対象ユーザが発した音声をマイク21によって受信して音声情報(音声データ)を取得し、この音声情報に基づいて、対象ユーザが特定ユーザであるか否かを判定します。

第二ステップでは、少なくとも二つの判定が実行されます。二つの判定のうちの一つ目は、受信した音声情報(音声データ)から認識された文字列が、所定の文字列に適合することを判定します。すなわち、「いぬ」という発音が「イ」「ヌ」という文字列に相当するか否かを判定します。二つ目は、音声情報から認識された特徴量と、特定ユーザの音声として予め登録されている音声情報の特徴量とに基づき、対象ユーザの音声の特徴が特定ユーザの音声の特徴に適合することを判定します。すなわち、声の性質から本人確認を行います。なお、これらが実行される順番はどちらが先であっても問題ありません。

これらの判定を実行して全てが適合すると、対象ユーザが特定ユーザであるとみなされます。したがって、本発明の認証方法を使えば、音声のみによって、登録ユーザを認証できます。

ここで、サーバ4で行われる各種処理について詳しく説明します。

サーバ4では、認証の際に対象ユーザに復唱させるための文字列を生成します。文字列は、発音が可能な複数の文字で構成されます。文字列は、例えば複数の平仮名(二文字の平仮名「い」「ぬ」など)、または、アルファベットなどです。文字列には数字も含まれます。平仮名の文字のランダムな組み合わせで文字列を生成する場合もあります。

また、サーバ4では、予め登録された情報から文字列を生成します。予め登録された情報は、任意のパスワード、住所、氏名、生年月日、好きな食べ物、好きな映画、通学している学校名、所属するクラブ名、または、好きなスポーツ等などです。

さらに、サーバ4では、記憶されたユーザのID情報から文字列を生成します。「ID情報」とは、特定ユーザのユーザ名です。ユーザ名は実名またはハンドルネームです。

そして、生成した文字列の情報から音声情報(音声データ)を生成します。例えば文字列「い」「ぬ」が入力されると、文字列に対応する音声情報「イヌ」を生成します。数字の文字列「1」「2」「3」が入力されると、音声情報「イチニサン」を生成します。アルファベットの文字列「D」「O」「G」が入力されると、音声情報「ドッグ」を生成します。このように生成された音声情報はデバイス2に送信されます。

次に、デバイス2から所定の文字列の音声が出力されます。「所定の文字列」とは、認証を実行するための文字列です。生成された音声情報(音声データ)に基づいて音声が出力されます。例えば、デバイス2から「『イヌ』と発音して下さい」、あるいは「『イヌ』という言葉を繰り返してください」と出力されます。これを聞いた対象ユーザは、「イヌ」と復唱できます。つまり、ここでは、「イヌ」が所定の文字列に相当します。なお、デバイス2では、所定の文字列の前後に、所定の文字列の発声を促すための音声が出力される場合もあります。例えばデバイス2から「今から認証を始めます」または「うまく聞き取れませんでした。もう一度、『イヌ』という言葉を繰り返してください。」と出力されます。

または、所定の文字列は、例えば質問に対する回答です。具体的には、「あなたの名前を教えてください」という質問がデバイス2から発音されると、認証を実行するための所定の文字列は「山田太郎」などの名前となります。これを聞いた対象ユーザは、「山田太郎」と復唱できます。別の例では、「あなたの生年月日を教えてください。」という質問がデバイス2から発音されると、認証を実行するための所定の文字列は、「1989年6月9日」などとなります。

具体例を挙げますと、デバイス2から音声情報である「イヌ」を受け取ると、文字列の各文字「い」「ぬ」を認識します。各文字の認識は、例えば音声パターンマッチング技術により実現可能です。

続いて、生成された文字列と、入力された文字列の情報とが一致(適合)するか否かを判定します。生成された文字列と、入力された文字列の情報とが一致(適合)するか否かは、例えば、所定のテーブル等に対応付けが登録されているか否か、反対語、同義語、同音異義語、同一文字列、略同一文字列等など種々の方法が適用できます。

さらなる具体例を挙げますと、デバイス2が所定の文字列に対応する音声を発音してから、音声情報(音声データ)を取得するまでの時間を計測し、時間情報を生成します。すなわち、第一ステップが実行された時から、対象ユーザの音声に相当する音声情報(音声データ)を取得するまでの時間を、例えばコンピュータ41の内部のタイマによって計測します。音声が出力された時点から、音声が入力された時点までの時間を計測する場合もあります。

そして、時間情報が閾値以内であるか否かを判定します。すなわち、第一ステップが実行された時から音声情報を取得するまでの時間が所定時間以内であることを判定します。閾値は、好ましくは、5秒以上60秒以下の範囲内のいずれかです。

加えて、デバイス2からの音声情報(音声データ)に基づいて、音声の特徴量を抽出することも可能です。例えば、対象ユーザが発した音声の音声情報(音声データ)から、特徴ベクトルを抽出します。

抽出された特徴量(特徴ベクトル)の情報と、特定ユーザの音声として予め登録されている音声情報(音声データ)の特徴量とに基づき、対象ユーザが発した音声の特徴が対象ユーザの音声の特徴に適合することを判定します。例えば、両者の特徴量の差が閾値以下である場合に、「適合する」と判定します。すなわち、厳密に同一でなくても特徴量の傾向が同じあれば「適合する」範疇であるとします。

上記の文字、時間、および音声特徴などが全て適合することの判定の情報が入力されると、認証が成功したと判定します。認証が成功したと判定されると、認証が成功したことの情報(以下、成功情報という)がデバイス2に送信されます。

一方、上記の文字、時間、および音声特徴などのいずれか一つが適合しないという判定の情報が入力されると、認証が失敗したと判定します。認証が失敗したと判定すると、認証が失敗したことの情報(以下、失敗情報という)がデバイス2に送信されます。

デバイス2に成功情報が入力されると「認証が成功しました」と出力があり、以降のデバイス2の使用を許可します。一方、失敗情報が入力されると例えば「もう一度、繰り返してください」と出力があり、再び認証を行います。

認証処理の詳細を図6に示します。図6は認証処理のフローチャートです。

【図6】

サーバ4は、認証処理を開始すると(S110)、受信した音声情報(音声データ)から認識された文字列が、スピーカ23から出力した文字列(デバイス2に送信した文字列)に適合するか否かを判定します(S111)。

受信した音声情報(音声データ)から認識された文字列が、スピーカ23から出力した文字列に適合すると判定すると、ステップ112の判定に進み、一方、適合しないと判定すると、認証失敗であると判定します(S114)。

ステップ112では、受信した音声情報(音声データ)から抽出された特徴ベクトルが、予め登録された音声情報の特徴ベクトルに合致するか否かを判定します(S112)。ここでいう「合致」とは、厳密に一致することをだけを意味せず、特徴ベクトルの傾向が共通することも含みます。

受信した音声情報(音声データ)から抽出された特徴ベクトルが、予め登録された音声情報の特徴ベクトルに合致するか否かを判定し、合致したと判定するとステップ113の判定に進み、合致しなかったと判定すると認証失敗であると判定します(S114)。

ステップ113では、デバイス2のスピーカ23から出力された時点から、マイク21から音声が取得されるまでの時間tが、閾値以下であるか否かを判定します。

デバイス2のスピーカ23から出力された時点から、マイク21から音声が取得されるまでの時間tが閾値以下であると判定すると、認証が成功したと判定します。一方、時間tが閾値よりも大きい場合には、認証失敗であると判定します(S114)。

認証が失敗したと判定すると、サーバ4はステップ5に戻り、再び文字列をデバイス2に送信して認証をやり直します。認証が成功するまで、繰り返し認証を実行しますが、認証の回数(例えば、3回)を制限し、これを超えた場合にはデバイス2の電源をOFFにする場合もあります。

【変形例】

以上説明した認証システム1および認証方法は、具体的な一例です。以下、本発明の認証システム1および認証方法の変形例を説明します。

上述した具体例では、サーバ4が各種処理を行いましたが、デバイス2のコンピュータ22(図2参照)が各種処理を行う場合もあります。この場合、通信ネットワーク8を介した音声情報(音声データ)の送受信は不要となり得ます。

上述した具体例では、文字列として「いぬ」を例示しましたが、これに限らず、文字列が文章(例えば、「いぬがかわいい」)などでもよく、文字数に制限はありません。文字列が主語および述語を含む文章であると、長い文字列であってもユーザが復唱しやすくなるため、より好ましいです。

上述した具体例では、デバイス2の起動によって認証方法が開始されましたが、例えば、データを双方に送受信可能に接続されたユーザ端末(例えば、スマートフォン)から、デバイス2に対して認証方法の開始が指示される場合もあります。この場合、デバイス2のスピーカ23およびマイク21を介して音声の送受信を行ったり、ユーザ端末のスピーカおよびマイクを介して音声の送受信を行ったりします。

以上、本発明の例を説明しましたが、本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲です。

以上説明しましたように、本発明の中心は、対象ユーザが予め登録されている特定ユーザであるか否かを認証するための認証方法です。認証方法の第一ステップでは、スピーカ23から所定の文字列の音声(「犬と発声してください」)を出力させます。第二ステップでは、対象ユーザが発した音声(「いぬ」)をマイク21で受信して音声情報(音声データ)を取得し、この音声情報から対象ユーザが特定ユーザであるか否かを判定します。第二ステップでは、少なくとも二つの判定を実行します。

一つ目の判定は、音声情報から認識された文字列が、所定の文字列(イヌ)に適合することを判定します。二つ目の判定は、音声情報から認識された特徴量と、特定ユーザの音声として予め登録されている音声情報の特徴量とに基づいて、対象ユーザが発した音声の特徴が対象ユーザの音声の特徴に適合することを判定します。

第二ステップでは、三つ目の判定として、第一ステップが実行された時から音声情報を取得するまでの時間が、所定時間以内であること(ユーザの回答が遅いか否か)をさらに判定できます。

本発明によって、音声の発音で認証することができるため、視力が弱い等の目が不自由な人、文字を読むことができない人(子供、外国人等)も認証を行うことができます。従前の認証方法のように、パスワードを記憶する必要がありません。また、運転中、料理中、子育て中、荷物配達中など、ユーザの手がふさがっている状態であっても、手で何かを操作入力することなく、また、画面上に何かを表示させることなく、自然な会話の中でユーザ認証できます。

また、本発明によって、手でデバイスを操作することなく、スマートスピーカのように会話の中で認証できるため、デバイスの使い方がわからない人であっても自然な会話の中で認証できます。

また、上記の発明によって、第二ステップでは、デバイスからの質問にユーザが1度回答(発音)すれば次の2種類の判定(文字適合判定および音声適合判定)によって認証を行うことができ、何回も質問に回答する必要がなく、ユーザ認証の際にユーザが煩わしい思いをしません。

詳しくは、一つ目の判定(文字適合判定)は、音声情報(音声データ)から認識された文字列が、所定の文字列に適合することを判定します。所定の文字列は、予め登録された特定ユーザのID情報(個人的な情報)です。これにより、対象ユーザの使い慣れた文字列を用いて認証を行うことができます。一つ目の判定では、ユーザがパスワードを覚える必要がありません。

二つ目の判定(音声適合判定)は、音声情報から認識された特徴量と、特定ユーザの音声として予め登録されている音声情報の特徴量とに基づいて、対象ユーザが発した音声の特徴が対象ユーザの音声の特徴に適合することを判定します。二つ目の判定では、なりすましによる認証を防止できます。

本特許は、大阪府に本社がある白紙とロックというベンチャー会社から出願されました。ウェブサイトを見ますと、知的財産の開発および発展に関わる事業などを行っている会社です。具体的には、特許のロイヤリティ営業支援を実施しているようです。

いくつかの特許をすでに取得していて、本特許はそのうちの1つです。1回の発音で2種類の認証を同時に行うボイスパスワード技術、として紹介されています。本特許の発明者は創業者の一人です。また、数名の創業者のなかに弁理士の方がいらっしゃるようです。

本特許発明は、パスワードを覚えておく必要がなく、また、手でパスワードを入力しなくても本人認証が可能になるアイデアです。本発明は、自社で実施することよりも実施許諾によって世の中で広く利用されることを狙った発明であるように予想されます。例えば、視覚的に不自由な人が認証する場合、または、作業中で目視確認ができない状況で認証する場合において、本発明の技術は重宝されると思われます。

発明の名称

認証方法、認証システム、スマートスピーカおよびプログラム

出願番号

特願2020-006570

公開番号

特開2021-113902

特許番号

特許第6700531号

出願日

令和2年1月20日(2020/1/20)

公開日

令和3年8月5日(2021/8/5)

登録日

令和2年5月8日(2020/5/8)

審査請求日

令和2年1月20日(2020/1/20)

出願人

株式会社白紙とロック

発明者

渡部 一成

国際特許分類

G10L 17/00
経過情報

・本願は早期審査請求され、2回の拒絶理由通知を経て特許となりました。本願から分割出願された子出願は未審査です。

本特許の購入はIPマーケットにて!

ライブ配信に革命!ライブ決済ボタン特許


テレビショッピングのような商品販売チャンネルは、現在ではインターネットを通じたライブ配信を利用することによって、商品の仕入れを生放送したり、自宅内に所有する中古品又は新品の物品をテレビショッピングのように生放送したりして、視聴者(ユーザ)に対して、リアルタイムに商品の販売を行うことができるようになっています。Youtubeやニコニコ動画などに代表される動画配信サイトで、配信者は、ライブ配信で商品を紹介し、それを視聴するユーザは、ライブ配信中に配信者に対してコメント欄を利用して商品購入の意思を伝えたりしています。

しかし、従来の動画配信システムでは、カメラは配信者を撮影してその解説などを放送しているため、それを観ているユーザは、配信者がライブ配信中にどのような商品を販売しているのか、わかりづらいという問題があります(特にライブ配信を途中から視聴したユーザでは顕著でしょう)。

そこで、ライブ配信者が販売する商品を、簡単な操作で、ユーザ端末で分かりやすくできる配信システムを発明しました。今回は当社が特許を取得したライブ配信システムを解説していきます。

インターネットの普及と回線速度の高速化に伴って、ライブ配信を利用して、商品の仕入れを生放送したり、自宅内に所有する中古品又は新品の物品をテレビショッピングのように生放送したりして、視聴者としてのユーザに対して、リアルタイムに商品の販売を行う配信者は珍しくない存在となっています。このようなライブ配信を視聴するユーザは、ライブ配信中に配信者に対して送信可能なコメント欄を利用して、商品購入の意思をコメントとして残します。

配信者は、ライブ配信終了後に、コメント欄の履歴を遡って確認し、例えばアプリケーションのダイレクトメール機能などを利用して、商品の配送手続きを行うことが行われています。このような、旧来はテレビ局のような放送設備が必要だった商品販売態様が、現在では大掛かりな設備を有さない個人であっても、気軽にテレビショッピングのような商品の販売を行うことができるようになっています。

しかし、単に配信者を撮影してライブ配信するだけのシステムでは、視聴者(ユーザ)は、配信者がライブ配信中にどのような商品を販売しているのか、わかりづらいという問題がありました。

発明の目的

上記背景に基づいて、本発明では、ライブ配信者が販売する商品を、簡単な操作で、ユーザ端末で分かりやすくできる配信システム、ライブ配信装置、ライブ配信方法及びプログラムを提供することを目的として、その一態様として、第一のカメラと第二のカメラとを有する配信者端末を用いて、前記第一のカメラを介して取得したコンテンツで、ユーザ端末に対してライブ配信を実行し、前記第二のカメラで撮像した商品の画像を、商品に対応する情報を割り当てた上で、上記ライブ配信用動画像と併せて表示させることとしました。

発明の詳細

では、本発明の詳細を説明していきます。

次の図は、本発明の配信システムの概略構成図です。ライブ配信装置2と、決済サーバ5と、配信者端末3と、複数のユーザ端末4と、を備えます。

ライブ配信装置2と、決済サーバ5と、配信者端末3と、複数のユーザ端末4とは、ネットワーク7を介して、相互にデータの送受信が可能に接続されています。ネットワーク7は、例えば、インターネット、専用通信回線(例えば、CATV(Community Antenna Television)回線)、移動体通信網(基地局等を含む)、ゲートウェイ等、又はこれらの組み合わせにより構成されています。一般的なインターネットの構成だと理解していただければ良いでしょう。

【図1】

このうち、本発明のライブ配信装置2は、次図に示すように、通信部21と、画像処理部22と、チャット部23と、決済部24と、ユーザ情報記憶部25と、配信部26と、を備えます。

【図2】

【通信部21】

配信者端末3、ユーザ端末4及び決済サーバ5に対して、データを双方向に送信可能に(つまり、通信可能に)接続します。通信部21は、画像処理部22、チャット部23、決済部24及び配信部26に対し、データの入出力が可能に接続されています。

【画像処理部22】(概要)

配信者端末3で撮像された画像データを処理してライブ配信用動画像を生成し、ライブ配信用動画像をユーザ端末4の表示部44に表示させるものです。配信者端末3から送信されたコンテンツに関する情報が通信部21を介して入力されると、当該情報を、ライブ配信に適したビットレート、動画ファイルに変換します。そして、画像処理部22は、配信部26からライブ配信を行うべきユーザ端末4の送信先の情報を取得し、ライブ配信を要求するユーザ端末4に対し、通信部21を介して、ライブ配信用動画像のデータを送信します。ゲーム実況などの動画配信で一般的に使用されているものと同様の構成です。

【チャット部23】

ライブ配信用動画像を配信しながら、ユーザ端末4と配信者端末3との間でチャットを実行できます。

【決済部24】

購入を決めたユーザのユーザ端末4からの要求により、決済サーバ5に対して、ユーザ情報及び商品の価格の情報を送信し、決済の要求を実行するものです。

【図3】

上図はユーザ端末表示の一例です。ユーザによる購入の意思表示は、ユーザ端末4に表示される購入用ボタン83を押すことで実行されます。購入用ボタン83は、配信者端末3の第二のカメラ322で撮像された商品画像を用いて作成され、ユーザ端末4の表示部44に表示されます。ユーザがユーザ端末4の表示部44に表示された購入用ボタン83を押すと、ライブ配信装置2は当該商品の決済を実行し、決済サーバ5は、決済が完了した旨の表示を行うとともに決済が完了するという流れになります。

【画像処理部22】(詳細)

ライブ配信装置2は、画像処理部22によってライブ配信用動画像を生成しますが、上図に示したように、ライブ配信用動画像には、配信者がリアルタイムで生成した購入用ボタン83を併せて表示させることができます。

従来では、ユーザが購入の意思表示をチャットを用いて行って、ライブ配信後に配信者がチャットの履歴をさかのぼって購入意思の確認を行っていましたが、これをリアルタイムで決済処理まで実行することができるようになります。

画像処理部22は、下図に示すように、配信動画像生成部221と、購入ボタン生成部222と、商品情報取得部223と、購入画面表示部224と、報知部225と、購入者数表示部226と、を備えます。

【図4】

【配信動画像生成部221】

配信者端末3から送信された動画像を処理し、ライブ配信用動画像に変換する部分です。第一のカメラ321を介して配信者端末3で撮像された動画像と、配信者端末3のマイクによって取得された音声と、を合成することができ、音声情報を含むライブ配信用動画像を生成します。配信者端末3の第一のカメラ321によって撮像された動画像について、例えば、ファイルサイズ、解像度、ビットレート、明度、彩度及び/又は色相等を調整し、ライブ配信に適した動画像に変換することができます。

【購入ボタン生成部222】

第二のカメラ322を介して配信者端末3で撮像された物品の画像を、当該物品に対応する物品情報を割り当てた上で、ライブ配信用動画像に併せて表示させます。購入ボタン生成部222は、配信者端末3に対して、画像取り込みのトリガー操作がなされると、配信者端末3の第二のカメラ322を起動します。そして、配信者が第二のカメラ322で物品を撮像し、撮像された撮像データが購入ボタン生成部222に入力されると、物体検出機能を用いて物品を検出し、撮像データのうちの物品に該当する部分を抽出します。購入ボタン生成部222は、抽出した物品画像から、画像認識を行って当該物品に対応する物品情報を商品情報取得部223から取得し、当該物品画像に物品情報を割り当て、購入用ボタン83を生成します。購入ボタン生成部222は、生成した購入用ボタン83を配信用動画像に併せて表示させます。

【図5】

また、購入ボタン生成部222は、物品の画像に対し、購入用表示欄85を呼び出すリンクが埋め込む形で生成します。したがって、物品の画像が購入用ボタン83であり、物品の画像を押すと、購入用表示欄85が表示されるようになっています。

【商品情報取得部223】

商品情報取得部223が取得する情報は、インターネットを介して物品情報を取得してもよいですし、配信者が予め登録しておいた情報であってもどちらでも構いません。ここでいう「物品情報」とは、物品に関する情報を意味し、例えば、物品の属性、商品価格、商品名、製造元等が挙げられます。

【購入画面表示部224】

購入用ボタン83が押されると、購入用表示欄85をユーザ端末4の表示部44に表示させる機能を有する部分です。ただし、購入画面表示部224は、ライブ配信用動画像の再生を止めずに、ライブ配信用動画像に重ねて購入用表示欄85を表示させます。つまり、購入画面表示部224は、ユーザがユーザ端末4において購入用ボタン83を押した際、ライブ配信用動画像から購入画面に遷移せず、そのままライブ配信用動画像を表示させ、購入用表示欄85をライブ配信用動画像の最前面に重ねて表示させます。このため、ユーザは、購入の際にライブ配信から離脱するのを防ぐことができるとともに、ライブ配信中の商品販売を見逃すことを防止できます。

【報知部225】

購入用ボタン83を押したユーザ端末4とは別のユーザ端末4に対して、購入用ボタン83に対応する商品が購入されたことを報知します。報知部225は、例えば、下図に示すように、当該商品が特定のユーザによって購入されたことを、チャットで時系列的に表示させます。

【図6】

この図では、ユーザである「ロベルト」が、商品を購入した場合の報知表示84を例示しています。他のユーザに対して、商品を購入したことが報知されることで、購買意欲をあおることができます。また、リアルタイムで商品の購入時が報知されるため、他のユーザは、商品の人気度を知ることができます。

【購入者数表示部226】

商品について、ライブ配信中に購入された総個数を表示する機能です。購入者数表示部226は、決済部24に連動しており、決済が完了した商品の数量を計数します。販売数量の総個数の表示は、ユーザ端末4に常時表示してもよいですし、購入用ボタン83を押した際に、表示させてもよいでしょう。販売総個数を表示することによって、人気商品であることを他のユーザに知らせることができ、他のユーザの購買意欲を喚起することができます。

【購入用ボタンを生成する動作フロー】

では、次の図を参照しながら、購入用ボタン83を生成する際の動作について説明していきます。

【図7】

上図のフローに示すように、配信者は、配信者端末3を操作し、配信者端末3のライブ配信機能(例えば、アプリ)を起動します(ステップ1)。

配信者は、配信者端末3を用いて、ライブ配信のために動画像を撮影し、ライブ配信を行うためのコンテンツを取得します(ステップ2)。

配信者は、ボイスコマンドを発声し、購入用ボタン83生成機能を起動します(ステップ3)。

続いて、配信者端末3の処理部33は、第二のカメラ322を起動します(ステップ4)。

配信者は、配信者端末3を用いて、第二のカメラ322から販売しようとする物品(すなわち商品)を撮像します(ステップ5)。

配信者端末3の処理部33は、第二のカメラ322で撮像した画像データを、通信部31を介してライブ配信装置2に送信し、画像処理部22は、画像データから物品に対応する部分を抽出します(ステップ6)。

その後、ライブ配信装置2は、配信者端末3に対し、抽出した画像で確定するか否かを問い合わせる表示を行います(ステップ7)。

配信者は、画像処理部22によって抽出された画像で確定する場合、「確定」ボタンを押します。すると、ライブ配信装置2は、当該画像に対して物品情報を割り当てます。ライブ配信装置2は、配信者端末3に対して、割り当てられる物品情報について表示し、当該物品情報に追加又は変更があるか否かを問い合わせる表示を行います(ステップ8,9)。

一方、画像処理部22によって抽出された画像を撮り直したい場合、配信者は、「キャンセル」ボタンを押せば、再びステップ5に戻ります。

ステップ8において、生成された購入用ボタン83で決定すると、ライブ配信装置2は、ユーザ端末4に対して、ライブ配信用動画像に購入用ボタン83を重畳表示させます(ステップ10)。これによって、購入用ボタン83が生成されます。

一方、ステップ8において、購入用ボタン83に割り当てられる物品情報に追加又は変更がある場合(ステップ9の「No」)、ライブ配信装置2は、追加又は変更すべき情報の選択画面を表示し、配信者は追加・変更する物品情報を選ぶと、再びステップ8に戻ります。

【ユーザが商品を購入する際の動作の一例】

次に、ユーザが商品を購入する際の動作フローを説明していきます。

いくつかの変形例が考えられますが、今回は代表的な一例を示します。

【図8】

ライブ配信中において、ユーザは、購入を希望する商品がある場合、ユーザ端末4に表示されている対応する購入用ボタン83を押します(ステップ11)。

すると、ライブ配信装置2は、ユーザ端末4に対し、ライブ配信用動画像を表示させながら、購入用表示欄85を表示させます(ステップ12)。

ユーザは、購入用表示欄85に記載されている「ご希望数量」欄に購入を希望する数量を記入し、「決定」又は「キャンセル」ボタンを押します(ステップ14)。

「決定」ボタンが押されると、ライブ配信装置2は、ユーザ端末4に対し、合計金額が記載された購入情報を表示させます(ステップ15)。

この購入情報を確認のうえ、購入に進みたい場合、ユーザは「購入」ボタンを押し、購入をキャンセルする場合、ユーザは「キャンセル」ボタンを押します(ステップ16)。

「購入」ボタンが押されると、ライブ配信装置2は、決済処理を決済サーバ5に要求し、決済処理を実行します(ステップ17)。一方、ステップ14又はステップ16において、「キャンセル」ボタンが押されると、購入用表示欄85を消して、ステップ11に戻ります。

決済処理が完了すると、ライブ配信装置2は、特定のユーザによって購入が行われたことを、他のユーザ端末4に報知します(ステップ18)。

その後、ライブ配信装置2は、当該商品について、販売された総数量を計数し、ユーザ端末4に表示させます(ステップ19)。

本発明で開示された技術を用いると、ライブ配信のために動画像を撮影しながら、販売する商品を、ライブ配信用動画像に併せて表示させることができるので、ライブ配信者が販売する商品を、簡単な操作で、ユーザ端末で分かりやすく表示することができます。そのうえ、ライブ配信を止めることなく、リアルタイムに、ユーザ端末4に対して、販売する商品の表示及び追加を行うことができます。その結果、配信者はユーザの離脱を防ぐことができるし、ユーザはライブ配信中に販売されている商品を容易に把握できるようになります。

また、本発明では配信にあたって2つのカメラを使用することがポイントの1つですが、配信者端末3として、第一のカメラ321はフロントカメラ、第二のカメラ322はリアカメラとを有する携帯用通信端末(いわゆるスマートフォンのような態様の機器)を用いて実現することが考えられます。

いまや、高度なスタジオ設備やカメラなどがなくても、スマートフォンさえあれば気軽に、誰でも動画配信を行うことができるようになりました。そしてその配信システムを使って、テレビショッピングのような商品販売を行うことも、それほど珍しくなくなってきました。今後は本発明のような、動画配信による商品販売サポートがより充実することで、現在の配信に実装されている「投げ銭」システムのように、インフルエンサー配信者の商品を「爆買い」することで応援するような未来がすぐそこにあるのかもしれませんね。

発明の名称

配信システム、ライブ配信装置、ライブ配信方法及びプログラム

出願番号

特願2020-22434

公開番号

特開2021-129205

特許番号

特許第6714306号

出願日

2020.2.13

公開日

2021.9.2

登録日

2020.6.9

審査請求日

2020.2.13

出願人

株式会社白紙とロック

発明者

渡部一成
国際特許分類

G06Q 30/06 (2012.01)

経過情報

本特許権は株式会社富士山マガジンサービスに譲渡されている。

本特許の購入はIPマーケットにて!

離脱率を劇的改善!チャット決済特許


ネットでの買い物は、忙しい現代人にとって、現実のお店よりも手軽で便利です。買い物をする際に、クレジットカードなどを用いた決済を行うことが多いですが、そのとき、決済画面が別画面に移行して、そこでクレジット会社の認証などを受けることが一般的です。

しかし、このように別画面に移ってそこで決済処理を行う場合、決済前のワンクッションがあるために、そこで煩雑さを感じたり、さらには決済自体に不安感を感じてしまって商品の購入をやめてしまうこともありました。

今回紹介する特許発明は、そのような問題点を背景として、チャット機能によるオンラインのコミュニケーションシステムを通じて、商品選択から決済までの手続きを同じ画面上で完了できるようにしたものです。具体的にどのようなシステムなのでしょうか。詳説していきます。

ネット通販などのいわゆるECサービスの普及に伴って、通信ネットワークを介して商品やサービスの注文を受け付けて、クレジットカードを利用して代金の決済を行う仕組みは、既に我々の生活に浸透している技術です。

現在一般に利用されているネットワーク決済処理システムは、商品購入のためのユーザー情報入力画面と決済のためのクレジットカード情報入力画面とは異なる画面となるのが一般的ですが、このような画面の遷移は商品購入者であるユーザにとって煩わしさを感じることも多く、また、他の画面に遷移している間に、ユーザーが不信感を抱いて決済手続きを完了しないまま離脱してしまうこともありました。

発明の目的

本発明は上記の問題に鑑みてなされたもので、チャット画面通信ネットワークを介した商品またはサービスの購入時の画面遷移の煩わしさを解消し、商品購入時の手続きを簡便にし、ユーザーの利便性向上および離脱を低減できる決済処理システムを提供することを目的としています。

発明の詳細

前述のとおり、本発明は、オンラインのチャット機能を活用して、商品選択から決済までの手続きを同じ画面で行うことができるシステムです。このシステムには、チャットサーバー、ユーザー側情報端末、ベンダー側情報端末、および決済サーバーが含まれています。ユーザー側情報端末から支払い手続き要求を送信することで、決済サーバーと商品情報や注文情報をやりとりでき、ベンダー側情報端末からも同様にやりとりができるようになっていることが特徴です。

なお、本発明において、上述の「同じ画面で行うことができる」とは、ディスプレイ等の表示部に映された1つの画面内のみで手続きを表示することをいいます。

例えば、1つの画面をチャット画面として用いる場合、当該チャット画面に表示されたURLや画像をクリックする等によって、当該画面以外の他の画面(例えば、決済処理に関するウェブページ等)を表示することや、当該チャット画面を制御するアプリケーションソフトに関連して、その他のアプリケーションソフト(例えば、決済処理に関するアプリケーションソフト等)が起動することで、当該画面以外の他の画面が表示されることは含みません。

では、本発明の具体的内容を詳説していきます。

【決済システムの全体構成】

下図は、本発明に関する決済システムの全体構成の一例です。

【図1】

決済システム1は、ユーザー側情報端末2、ベンダー側情報端末3、チャットサーバー4および決済サーバー5を含んで構成されています。そして、ユーザー側情報端末2およびベンダー側情報端末3は、それぞれインターネットなどの通信ネットワークを介してチャットサーバー4に接続されるようになっています。

【ユーザーがベンダーの商品を購入する手順】

<ステップS1>
ベンダーがベンダー側情報端末3を用い、チャットサーバーが備えるチャット制御手段を介してユーザー側情報端末へ商品情報を送信し、その商品情報をユーザー側情報端末2が受信します。

<ステップS2>
ユーザーは、ユーザー側情報端末2が受信した前記商品情報に基づいて、購入しようとする商品の注文情報を、ユーザー側情報端末2を用いて、チャットサーバー4が備えるチャット制御手段を介してベンダー側情報端末3へ送信します。

<ステップS3>
ユーザーがベンダーに対して注文した商品の代金を支払うために、ユーザー側情報端末2を用いて、チャットサーバー4が備えるチャット制御手段を介して決済サーバーへユーザーからベンダーに対する支払い手続きを要求します。

<ステップS4>
決済サーバー5は、ユーザーからベンダーに対する支払いが可能か否か判断し、チャットサーバー4が備えるチャット制御手段を介してベンダー側情報端末3へユーザーからのベンダーに対する支払い手続き結果を送信します。この支払い手続き結果には、ユーザーからベンダーに対する支払いが可能である場合に、その支払い手続きを完了し、その完了の旨を結果とすることが含まれます。

【各端末およびサーバーについて】

<チャットサーバー>
チャットサーバー4は、送受信手段41と、制御手段42と、記憶手段43と、を備えます。送受信手段41は、後述するユーザー側情報端末2の送受信手段22およびベンダー側情報端末3の送受信手段32との間で各種情報の送受信を行います。記憶手段43は、ユーザー側情報端末2およびベンダー側情報端末3との間で送受信した各種情報を記憶します。制御手段42は、ユーザー側情報端末2の送受信手段22から受信した各種情報を記憶手段43に記憶させるようにすると共に、制御手段42からベンダー側情報端末3の送受信手段32へ送信するように制御を行います。

また、逆にベンダー側情報端末3の送受信手段32から受信した各種情報を記憶手段43に記憶させるようにすると共に、制御手段42からユーザー側情報端末2の送受信手段22へ送信するように制御を行います。

【図2】

<ベンダー側情報端末>
ベンダー側情報端末3は、例えば、コンピュータ(ノートパソコン、デスクトップパソコンなど)、タブレット端末、携帯電話、スマートフォン、スマートテレビ(テレビをインターネットに接続して様々なサービスが受けられるテレビ)など、ネットワークを通じてサーバーに接続できるデバイスです。ベンダー側情報端末3に必要な機能としては、入力手段31と、送受信手段32と、記憶手段33と、表示手段34とが必要です。

【図3】

<ユーザー側端末>
ベンダーとユーザーとの間で通信を開始しようとする場合には、まず、ユーザーがユーザー側情報端末2の表示手段23に表示された1または複数の宛先一覧から通信しようとする宛先として当該ベンダーを選択します。 そうすると、ユーザーと当該ベンダーとの通信が可能となり、次にユーザー側情報端末2の送受信手段22から文字情報等の各種情報が送信されると、チャットサーバー4のチャット制御手段を介してその各種情報がベンダー側情報端末3の送受信手段32で受信される(チャットの送受信状態が確立されます)。

【図4】

ベンダー側情報端末3の送受信手段32がユーザー側情報端末2の表示手段23から各種情報を受信した場合、ベンダー側情報端末3の表示手段34にその各種情報を受信した旨の通知が表示されます(下図参照)。

【図5】

この通知に応じて、ベンダー側情報端末3からユーザー側情報端末2に各種情報を送信する場合、ベンダー側情報端末3の入力手段にベンダーが入力した文字情報または商品情報等の各種情報を、送受信手段32からチャットサーバー4のチャット制御手段を介してユーザー側情報端末2の送受信手段22へ送信します。

<商品購入のやりとり>
ベンダーは、ベンダー側情報端末3の送受信手段32から、商品写真および商品の値段等の商品情報103と共に、その商品の購入を行うか否かの選択ボタン104を、チャット制御手段を介してユーザー側情報端末2の送受信手段22に送信します。その後、ベンダー側情報端末3の送受信手段32に、ユーザー側情報端末2の送受信手段22からユーザーがその商品を購入するかしないかの意思表示の通知を受けると、購入可否判断の意思表示がベンダー側情報端末3の表示手段34に表示されます。

その商品を購入する旨の意思表示の通知、つまりユーザーが購入を所望する商品を示す注文情報を受けた場合に、ベンダーは、チャットサーバー4に予め記憶されたユーザーの住所および氏名などの商品の受け取りに必要な情報を確認情報105として、ユーザー側情報端末2の送受信手段22へ送信する指示を、ベンダー側情報端末3の送受信手段32からチャットサーバーに対し行います。

ベンダー側情報端末3の送受信手段32がチャット制御手段を介してユーザー側情報端末2の送受信手段22から、確認情報105の内容が修正すべきものではないとの意思表示の確認入力を受信すると、ベンダー側情報端末3の生成手段35は、商品の代金の支払い請求を生成します。そして、送受信手段32がチャット制御手段を介してユーザー側情報端末2の送受信手段22へ商品の代金の支払い請求を送信します。

そして、ベンダー側情報端末3は、チャット制御手段を介して決済サーバー5からユーザーからベンダーに対する支払い手続き結果を受信します。

ここまでは、ベンダーからユーザーへ情報を送信する場合について述べましたが、ユーザーからベンダーへ情報を送信する場合についても同様に上図のようなチャット画面を共有して商品購入から決済までを同一画面でやりとりします。

本発明の決済システムによれば、ユーザー側情報端末2の表示手段23に表示されるチャット画面に、文字情報および商品情報等の各種情報を表示して他の画面に遷移することなく商品の購入手続きを完了することができるので、画面遷移の熕わしさがなく、手続きの履歴も容易に確認できます。

そして、チャット形式のコミュニケーションを図ることができるので、実際の店舗で店員と会話をしながら商品を購入するような、スピード感のある手続きを行うことができるので、ユーザーの利便性を向上することができます。

また、他の画面に遷移している間に、ユーザーが不信感を抱いて決済手続きが完了しないまま離脱してしまうことを低減でき、商品の確実な販売に寄与することができるのです。

本発明は上述のポイントにも記載した通り、チャットシステムを応用してネット決済を行うというものです。これによりいわゆるオンライン販売であっても実店舗で商品を購入するようなやりとりを体験することができます。これからの未来は、人と人との物理的な距離は高速通信網によってあまり問題にはならなくなるでしょう。

既にリモートでの働き方でそのような社会になりつつありますが、物理的距離が離れていても、リアルタイムのコミュニケーションによる人間らしいやりとりが、より一層重要視されていくのではないでしょうか。

発明の名称

決済処理システムおよび決済処理方法

出願番号

特願2016-115749

公開番号

特開2017-211963

特許番号

特許第6318432号

出願日

2016.5.24

公開日

2017.11.30

登録日

2018.4.13

審査請求日

2016.8.3

出願人

有限会社team-Aコーポレーション

発明者

渡部一成
国際特許分類

G06Q 20/12 (2012.01)
G06Q 30/06 (2012.01)
G06F 13/00 (2006.01)

経過情報

特許権はGMOペイメントゲートウェイ株式会社に譲渡されている。

本特許の購入はIPマーケットにて!

続きは別グループで。チャットコメント移動機能


いわゆる「チャット部屋」などといわれるチャットサービスは、古くからインターネット機能の一つとしてネットユーザに親しまれてきました。一般に、このようなチャットシステムでは、チャンネルと呼ばれる仮想の部屋が複数設けられ、各チャンネルのユーザはチャンネル毎のチャットルームで複数人での会話を楽しむようになっています。 このとき、ユーザは複数のチャンネルにまたがって所属できるので、会話の目的に応じてチャンネルを使い分けることができます。

しかし、投稿内容を別のチャンネルで議論したくなることが生じることがあります。このようなとき、いま所属しているチャンネルのチャットルームに投稿したメッセージを、別のチャンネルに転載するのは非常に面倒なことになります。

そこで、本発明では、チャンネル間でメッセージを移動できるシステムを作ることで上記課題を解決することとしました。具体的にどのような発明なのか、紹介していきます。

現在、インターネット上に様々なチャットサービスが存在していますが、このようなチャットシステムでは、「チャット部屋」とか「チャンネル」と呼ばれる仮想の部屋が複数設けられ、各チャンネルに所属するユーザは、チャンネル毎に設けられたチャットルームでチャットメッセージのやり取りを行っています。

各ユーザは複数のチャンネルにまたがって所属することが可能なので、組織やグループ、投稿トピックなど様々な目的や用途に応じてチャンネルを使い分けることができます。このとき、投稿内容によっては別のチャンネルに場所を移して当該投稿内容について議論したいと考える場合があります(例えば大人数のグループ内でチャットしていた内容を、二人で別途話したい場合など)。

しかし、あるチャンネルのチャットルームに投稿されたチャットメッセージを、別のチャンネルのチャットルームに再入力して投稿し直すのは手間が大きくて面倒でした。

このように、従来のチャットシステムでは、過去の発言内容が投稿されたチャットルームにアクセスしなければ当該発言内容を参照することはできず、別のチャンネルに当該発言内容が表示されないという問題がありました。

発明の目的

本発明は上記の問題に鑑みてなされたもので、チャンネル間でチャットメッセージをスムーズに移動できるチャットシステム、チャット方法、チャットプログラムを提供することを目的とします。

発明の詳細

前述のとおり、本発明は、チャットシステムにおいて、過去の発言内容を再利用する必要がある場合に、別のチャンネルに投稿された発言を移動して利用できるようにするものです。

従来のチャットシステムでは、過去の発言内容を確認するために、当該発言内容が投稿されたチャットルームにアクセスする必要がありましたが、この特許発明を用いることにより、別のチャンネルに当該発言内容を表示させることができるようになり、より効率的にチャットメッセージをやり取り可能となります。

では、本発明の具体的内容を詳説していきます。

【チャットシステムの全体構成】

下図は、チャットシステム全体構成の一例です。複数のユーザ端末100と、チャットサーバ200と、ネットワークNWとを有する例を示しています。

【図1】

【ユーザ端末100の機能構成】

下図は、ユーザ端末100の機能ブロック構成を示す図です。この図に示すように、ユーザ端末100は、通信部110と、操作部120と、表示部130と、記憶部140と、制御部150と、を備えます。

【図2】

通信部110は、ネットワークNWを介してチャットサーバ200と有線または無線で通信を行うための通信インタフェースです。

操作部120は、ユーザが操作指示を入力するために用いられるユーザインタフェースで、キーボード、マウス、タッチスクリーンなどで構成されます。

表示部130は、ユーザから入力された操作内容やチャットサーバ200からの送信内容を表示するために用いられるユーザインタフェースで、ディスプレイやタッチスクリーンで構成されます。

記憶部140は、各種制御処理や制御部150内の各機能を実行するためのプログラム、

入力データ等を記憶するもので、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only

Memory)等から構成されます。また、記憶部140は、チャットサーバ200と通信を行ったデータや、後述する各処理にて生成されたデータを一時的に記憶します。

制御部150は、記憶部140に記憶されているプログラムを実行することにより、ユーザ端末100の全体の動作を制御するもので、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等から構成されます。制御部150の機能として、座標送信部151を備えています。この座標送信部151は、記憶部140に記憶されているプログラムにより起動されてユーザ端末100で実行されます。

座標送信部151は、ユーザによる操作が行われた画面上の位置情報を取得し、チャットサーバ200に送信します。例えば、座標送信部151は、ユーザのユーザ端末100へのドラッグアンドドロップ操作におけるドラッグ開始位置の座標(ドラッグ開始座標)とドロップ位置の座標(ドロップ座標)とを取得して、チャットサーバ200に送信します。

【チャットサーバ200の機能構成】

次の図は、チャットサーバ200の機能ブロック構成を示す図です。この図に示すように、チャットサーバ200は、通信部210と、操作部220と、表示部230と、記憶部240と、制御部250と、を備えます。

【図3】

通信部210は、ネットワークNWを介してユーザ端末100と有線または無線で通信を行うための通信インタフェースです。

操作部220は、サーバ管理者が操作指示を入力するために用いられるユーザインタフェースで、キーボード、マウス等の入力装置を備えます。

表示部230は、サーバ管理者から入力された操作内容やユーザ端末100からの送信内容を表示するために用いられるユーザインタフェースで、ディスプレイ等の出力装置を備えます。

記憶部240は、各種制御処理や制御部250内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するもので、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only

Memory)等から構成されます。また、記憶部240は、チャンネル所属者データベース241と、投稿データベース242と、を記憶します。さらに、記憶部140は、ユーザ端末100と通信を行ったデータや、後述する各処理にて生成されたデータを一時的に記憶します。

チャンネル所属者データベース241には、下図に示すように、チャットメッセージのやり取りが行われるチャンネルのチャンネルIDと、チャンネル名と、各チャンネルに所属するユーザ(所属者)の所属者IDと、所属者名と、が格納されています。

【図4】

投稿データベース242には、下図に示すように、チャンネルIDと、各チャンネルに投稿されるチャットメッセージのメッセージIDと、投稿を行ったユーザ(投稿者)の投稿者IDと、投稿者名と、投稿日時と、メッセージ内容と、チャットメッセージを移動したユーザ(移動者)の移動者IDと、移動者名、移動日時、移動元チャンネルにおいて移動されたチャットメッセージを非表示にするための非表示フラグと、が格納されています。

【図5】

チャットサーバの制御部250は、記憶部240に記憶されているプログラムを実行することにより、チャットサーバ200の全体の動作を制御するもので、CPUやGPU等から構成されます。

制御部250の機能として、位置判定部251と、移動情報取得部252と、投稿者所属判定部253と、警告文書送信部254と、投稿データベース更新部255と、メッセージ投稿部256と、移動者所属判定部257と、メッセージ表示指示部258と、を備えています。この位置判定部251、移動情報取得部252、投稿者所属判定部253、警告文書送信部254、投稿データベース更新部255、メッセージ投稿部256、移動者所属判定部257、及びメッセージ表示指示部258は、記憶部240に記憶されているプログラムにより起動されてチャットサーバ200にて実行されます。

位置判定部251は、ユーザ端末100に対して所定の操作が行われた場合、ユーザによる操作が行われた画面上の位置情報を取得して、前記位置情報に基づいてユーザからチャットメッセージの移動要求がされたか否かを判定します。例えば、ユーザによるドラッグアンドドロップ操作が行われた場合、ドラッグ開始座標とドロップ座標とを取得し、ドラッグ開始座標が移動対象メッセージの領域内であり、かつ、ドロップ座標がチャンネルリストの移動先チャンネルの領域内である場合には、ユーザから移動対象メッセージを移動先チャンネルに移動する要求がされたと判定します。

移動情報取得部252は、ユーザからチャットメッセージの移動要求がされたと判定された場合に、移動者と、移動先チャンネルと、移動対象メッセージと、移動対象メッセージが投稿されている移動元チャンネルに関する情報を取得します。

投稿者所属判定部253は、記憶部240のチャンネル所属者データベース241と投稿データベース242とを参照し、移動先チャンネルに移動対象メッセージの投稿者が所属しているか否かを判定します。例えば、投稿者所属判定部253は、移動対象メッセージのメッセージIDを基に投稿データベース242を参照し、移動対象メッセージを投稿した投稿者ID又は投稿者名を特定すると共に、移動先のチャンネルIDを基にチャンネル所属者データベース241を参照し、移動先チャンネルに投稿者が所属しているか否かを判定します。

警告文書送信部254は、投稿者所属判定部253が移動先チャンネルに投稿者が所属していないと判定した場合に、ユーザ端末100に警告文書を送信します。

投稿データベース更新部255は、移動先チャンネルに投稿者が所属していると判定された場合、又は移動先チャンネルに投稿者が所属していないと判定されて送信された警告文書に対して移動者が承諾した場合に、投稿データベース242を更新します。例えば、投稿データベース更新部255は、移動先チャンネルのメッセージIDを発番し、移動元チャンネルの移動対象メッセージの投稿者ID、投稿者名、投稿日時、及びメッセージ内容をそれぞれ格納すると共に、移動者ID、移動者名、及び移動日時を格納します。

メッセージ投稿部256は、移動先チャンネルに、移動対象メッセージと同一内容のメッセージ内容、移動対象メッセージの投稿日時、移動対象メッセージの投稿者、移動日時及び移動したことを示す移動マークを含む移動後メッセージを投稿します。また、メッセージ投稿部256は、移動元チャンネルに、移動対象メッセージが移動されたことを示す移動済みメッセージを投稿します。

移動者所属判定部257は、チャンネル所属者データベース241と投稿データベース242とを参照し、移動対象メッセージを移動させた移動者が移動先チャンネルに所属しているか否かを判定します。

メッセージ表示指示部258は、メッセージ投稿部256が投稿したメッセージをユーザ端末100に表示させます。例えば、メッセージ表示指示部258は、移動先チャンネルに移動者が所属していると判定された場合に、移動先チャンネルの移動後メッセージを移動者のユーザ端末100に表示させます。また、メッセージ表示指示部258は、移動先チャンネルに移動者が所属していないと判定された場合に、移動元チャンネルの移動済みメッセージを移動者のユーザ端末100に表示させます。

【チャットシステム1の動作フローチャート】

では、上記のように構成されたチャットシステム1の動作を説明します。

下図は、本発明の実施形態に係るチャットシステムの動作を表すフローチャートです。少し複雑ですが、ステップごとに説明していきます。

【図6】

<ステップS101>
ユーザ端末100の操作部120はユーザによるドラッグアンドドロップ操作を受付し、座標送信部151は、ドラッグ開始座標とドロップ座標とをチャットサーバ200に送信します。

<ステップS102>
チャットサーバ200の位置判定部251は、座標送信部151からドラッグ開始座標とドロップ座標とを取得し、ドラッグ開始座標が移動対象メッセージの領域内かつドロップ座標が移動先チャンネルの領域内か否かを判定します。

<ステップS103>
位置判定部251が、ドラッグ開始座標が移動対象メッセージの領域内かつドロップ座標がチャンネルリストの移動先チャンネルの領域内にあると判定した場合には、移動情報取得部252は、移動者ID、移動者名、移動先のチャンネルID、移動対象メッセージのメッセージID、及び移動元のチャンネルIDを取得します。

<ステップS104>
投稿者所属判定部253は、移動先チャンネルに投稿者が所属しているか否かを判定します。

具体的には、投稿者所属判定部253は、移動情報取得部252が取得した移動対象メッセージのメッセージIDを基に、投稿データベース242を参照し、移動対象メッセージを投稿した投稿者ID又は投稿者名を特定します。さらに、投稿者所属判定部253は、移動情報取得部252が取得した移動先のチャンネルIDを基に、チャンネル所属者データベース241を参照し、移動先チャンネルに投稿者が所属しているか否かを判定します。

<ステップS105>
投稿者所属判定部253が移動先チャンネルに投稿者が所属していないと判定した場合に、警告文書送信部254は、ユーザ端末100に警告文書を送信します。

<ステップS106>
ユーザ端末100の表示部130は、警告文書送信部254が送信した警告文書及び承諾可否のボタンを表示して、ユーザが承諾ボタンを選択したか否かを判定します。

<ステップS107>
ユーザが承諾ボタンを選択したと判定した場合には、ユーザ端末100の通信部110は、ユーザにより承諾されたことをチャットサーバ200に送信します。

<ステップS108>
投稿者所属判定部253が移動先チャンネルに投稿者が所属していると判定した場合、又は、投稿者所属判定部253が移動先チャンネルに投稿者が所属していないと判定して警告文書送信部254が送信した警告文書に対して移動者が承諾した場合には、投稿データベース更新部255は、投稿データベース242を更新します。

具体的には、移動先チャンネルのメッセージIDを発番し、移動元チャンネルの移動対象メッセージの投稿者ID、投稿者名、投稿日時、及びメッセージ内容をそれぞれ格納すると共に、移動者ID、移動者名、及び移動日時を格納します。さらに、投稿データベース更新部255は、移動元チャンネルの移動対象メッセージのメッセージIDに紐づく非表示フラグ(1:非表示、0:表示)に、非表示にすることを示すフラグを格納します。

<ステップS109>
メッセージ投稿部256は、移動先チャンネルに、移動対象メッセージと同一内容のメッセージ内容、投稿日、投稿者、及び移動したことを示すマークを含む移動後メッセージを投稿します。また、メッセージ投稿部256は、移動元チャンネルに、移動対象メッセージが移動されたことを示す移動済みメッセージを投稿します。

<ステップS110>
移動者所属判定部257は、チャンネル所属者データベース241と投稿データベース242とを参照し、移動先チャンネルに移動者が所属しているか否かを判定する。

<ステップS111>
移動者所属判定部257が移動先チャンネルに移動者が所属していると判定した場合には、メッセージ表示指示部258は、移動先チャンネルの移動後メッセージの表示を移動者のユーザ端末100に指示します。

<ステップS112>
移動者所属判定部257が移動先チャンネルに移動者が所属していないと判定した場合には、メッセージ表示指示部258は、移動元チャンネルの移動済みメッセージの表示を移動者のユーザ端末100に指示します。

<ステップS113>
ユーザ端末100の表示部130は、メッセージ表示指示部258が表示を指示したメッセージをそれぞれ表示します。

【チャットシステム1の動作によるユーザ端末100のPC用チャット画面300の例】

次に、図を参照しながら、チャットシステム1の動作によるユーザ端末100のPC用チャット画面300の例を説明します。

下図は、チャットメッセージ移動前のPC用チャット画面300の例を示す図です。

【図7】

PC用チャット画面300は、チャンネル名310Aを表示するヘッダー310と、チャンネルを選択可能に一覧表示するチャンネルリスト320と、チャットメッセージを表示するチャットルーム330と、チャットメッセージを入力する入力フィールド340と、チャットメッセージを投稿する送信ボタン350と、を備えます。

チャンネルリスト320は、少なくとも移動元チャンネル321と、移動先チャンネル322と、を備えます。移動元チャンネル321はユーザによって選択された状態となっており、チャットルーム330には、移動元チャンネル321のチャットメッセージが表示されています。

ここから、移動対象メッセージをドラッグした際のPC用チャット画面300の例を示すのが次の図です。

【図8】

ユーザはマウスのポインタPを操作し、チャットルーム330の移動対象メッセージ331をドラッグします。ポインタPのドラッグ開始座標が移動対象メッセージ331の領域内であると判定された場合には、ユーザによるドラッグ操作に追従して移動対象メッセージ331が移動表示されます。

次図は、移動対象メッセージ331をドロップする際のPC用チャット画面300の例を示す図です。

【図9】

ユーザは移動対象メッセージ331をドラッグ操作により移動させ、ポインタPがチャンネルリスト320の移動先チャンネル322に到達すると、ユーザは移動対象メッセージ331をドロップします。ユーザによるドロップ操作が行われると、ポインタPのドロップ座標が移動先チャンネル322の領域内であるか否かが判定されます。

チャットメッセージ移動後のPC用チャット画面300の例を示したものが次の図です。

【図10】

移動者が移動先チャンネル322に所属している場合には、移動先チャンネル322が選択された状態でチャットルーム330に移動対象メッセージ331のメッセージ内容と同一のメッセージ内容を含む移動後メッセージ332が表示されます。移動後メッセージ332には、移動されたことを示す移動マーク332Aが表示されます。移動後メッセージ332に移動マーク332Aを表示することで、ユーザは移動後メッセージ332が移動されたチャットメッセージであることを容易に認識することができるのです。

チャットメッセージの移動後に新規メッセージが投稿されたPC用チャット画面300の例が次の図に示されます。

【図11】

移動後メッセージ332の下に新規メッセージ333が表示されています。

【チャットシステム1の動作によるユーザ端末100のスマートフォン用チャット画面400の例】

次に、チャットシステム1の動作によるユーザ端末100のスマートフォン用チャット画面400の例を説明します。スマートフォン用チャット画面400は、スマートフォン用チャンネルリスト画面401と、スマートフォン用チャットルーム画面402と、を備えます。

【図12】

スマートフォン用チャンネルリスト画面401は、ヘッダー410と、チャンネルを選択可能に一覧表示するチャンネルリスト420と、操作ボタン430と、を備えます。チャンネルリスト320は、少なくとも移動元チャンネル421と、移動先チャンネル422と、を備える。この図に示した画面において、ユーザが移動元チャンネル421を選択すると、スマートフォン用チャットルーム画面402に遷移し、移動元チャンネル421のチャットメッセージが表示されます。

次の図は、チャットメッセージ移動前のスマートフォン用チャットルーム画面402の例を示す図です。

【図13】

ユーザはユーザの指Fによって、チャットルーム450の移動対象メッセージ451をドラッグします。ユーザの指Fのドラッグ開始座標が移動対象メッセージ451の領域内であると判定された場合には、ユーザによるドラッグ操作に追従して移動対象メッセージ451が移動表示されます。

次の図は、移動対象メッセージ451をドラッグしている際のスマートフォン用チャットルーム画面402の例を示す図です。

【図14】

ユーザは移動対象メッセージ451をドラッグ操作により移動させ、ユーザの指Fが戻るボタン付きヘッダー440の戻るボタン441に到達すると、スマートフォン用チャンネルリスト画面401に遷移します。

次の図は、移動対象メッセージ451をドロップする際のスマートフォン用チャンネルリスト画面401の例を示す図です。

【図15】

ユーザは移動対象メッセージ451をドラッグ操作により移動させ、ユーザの指Fがチャンネルリスト420の移動先チャンネル422に到達すると、ユーザは移動対象メッセージ451をドロップします。ユーザによるドロップ操作が行われると、ユーザの指Fのドロップ座標が移動先チャンネル422の領域内であるか否かが判定されます。

次の図は、移動対象メッセージ451をドロップした際のスマートフォン用チャンネルリスト画面401の例を示す図です。

【図16】

ユーザによるドロップ操作が完了すると、移動対象メッセージ451の移動表示が終了します。

次の図は、チャットメッセージ移動後のスマートフォン用チャットルーム画面402の例を示す図です。

【図17】

移動者が移動先チャンネル422に所属している場合には、移動先チャンネル422が選択された状態でチャットルーム450に移動対象メッセージ451のメッセージ内容と同一のメッセージ内容を含む移動後メッセージ452が表示されます。また、新規のチャットメッセージを投稿した場合には、移動後メッセージ452の下に新規メッセージ453が表示されます。

本発明による効果
  • 本実施形態に係るチャットシステム1は、上述の構成態様を備えることにより、チャンネル間でチャットメッセージをスムーズに移動させることができます。
  • ユーザによる操作が、ドラッグアンドドロップ操作であることにより、チャンネル間でチャットメッセージを直感的かつスムーズに移動させることができます。
  • メッセージ投稿部が投稿したメッセージを表示させるメッセージ表示指示部をさらに備え、前記メッセージ表示指示部は、前記移動後メッセージが移動日時に投稿されたものとして前記移動先チャンネルに表示させることによって、移動先チャンネルにおいて移動対象メッセージが投稿された投稿日時まで遡る必要なく移動対象メッセージと同一のメッセージ内容の移動後メッセージを閲覧することができます。
  • 移動後メッセージは、前記移動対象メッセージと同一のメッセージ内容の他に、前記移動対象メッセージの投稿日と、投稿者と、移動者と、移動日時と、移動したことを示す文字情報又は画像情報と、を含みます。これにより、移動後メッセージが移動されたものであることを分かり易く認識させることができます。
  • 移動先チャンネルに投稿者が所属していない場合、投稿者は自身が投稿した移動対象メッセージを閲覧できなくなってしまうため、警告文書送信部が移動者に警告文書を送信することで、こうした事態を事前に防止することができます。
  • 移動者が移動先チャンネルに所属している場合には、移動先チャンネルの移動後メッセージを表示させることで、移動者が移動対象メッセージを移動したことを認識し易くすることができ、移動者が移動先チャンネルに所属していない場合には、移動元チャンネルの移動済みメッセージを表示させることで、移動者に移動先チャンネルのチャットメッセージを閲覧させないようにすることができます。

従来のチャットシステムでは別のチャンネルに投稿されたメッセージを再入力して投稿し直す必要がありましたが、本発明によりチャンネル間でチャットメッセージをスムーズに移動することが可能になりました。

本発明は、過去の発言内容を再利用する必要がある場合に、別のチャンネルに投稿された発言を移動して利用できるようにすることを可能としたものです。また、このメッセージの移動をドラッグ・アンド・ドロップの操作によって直感的に行うことができるようにした点で、よりユーザにとって使いやすいシステムとなっています。

リモートワークが一般的なものとなり、現在では仕事においてもSkypeやTeamsといったアプリケーションのチャット機能を用いて、遠隔でのリアルタイムのコミュニケーションをとることが当たり前の世の中になりました。このような遠隔の会話を、もっと実際の会話で行われる態様に合わせた機能を持たせたものが、本発明といえます。

すなわち、大勢で話していて、ちょっと二人で内緒話したい、なんていうときには場所を移動して会話の続きをするといったことは、実際よく行われていることですよね。本発明を用いれば、ネット環境においても同じようなことが簡単にできるようになるというわけです。

発明の名称

チャットシステム、チャット方法、チャットプログラム

出願番号

特願2023-5169

特許番号

特許第7239237号

出願日

2023.1.17

登録日

2023.3.6

審査請求日

2023.1.24

出願人

株式会社白紙とロック

発明者

渡部一成、眞下遼、杉本和彌、杉浦健文
国際特許分類

H04L 51/04 (2022.01)

経過情報

早期審査に付され、公開公報の発行前に特許査定となった。

本特許の購入はIPマーケットにて!

CONCLUSION

実用的な特許を意識!

今回は特別号ということで、自社で保有している特許を全て公開させて頂きました。

また、全ての特許をIPマーケットにて購入可能となっていますので、興味ある特許があれば是非お気軽にお問合せください!

我々は既に2つの特許を上場企業に売却しており、さらに、1つの特許はプロダクト化しており、知育玩具「PLOCO」のコア技術となってます。

まだまだ道半ばですが、走りながら得た経験を少しだけお伝えすると、特許を取得する時に意識してた方がいいと思う点が3つあります。

①課題意識:その特許はどんな課題を解決しているのか「シンプルに明確に伝えることができる」
②国際意識:グローバル的に共通の問題解決になっているか
③アプトプット:その特許を使うとどんなサービスが作れるか

特に、最後のアプトプットについては特許を活用したり、売却やライセンスなど金銭的な価値を生み出す上で最も重要だと考えてます。

単に「すごい!今までになかった!」「特許がとれた!」だけでは、模倣されない、守備的な役割は果たしてくれますが、活用されなければその価値を十分に生み出しません。

特許を取得した後、「こんな企業に売り込もう」や、「こんなサービスを作ろう」「こんな商品があったらいいな」などのイメージを、申請する前から描くことをおススメします。

日本の素晴らしい技術や、革新的なアイディアは世界中の多くの問題を解決してくれるはずです。みなさんも、既に取得済みの特許や、これから始める事業などがあれば上記のことを意識して取り組んでみては如何でしょうか。