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2025.05.08トピック

GE薬促進の陰で失われる特許の信頼性―PhRMAが警告する日本の制度的リスク

2025年4月、米国研究製薬工業協会(PhRMA)が日本政府に提出した意見書が、医薬業界および知財実務者の間で波紋を呼んでいる。矛先が向けられたのは、ジェネリック医薬品(GE薬)に関する特許抵触の有無を判断する「専門委員制度」だ。PhRMAはこの制度の有用性に疑問を呈し、「構造的な問題がある」と批判した。 一見すれば、専門家による中立的判断制度は知財紛争の合理的解決に寄与するようにも思える。だが、PhRMAが問題視するのはその「中立性」自体の根拠と、制度がもたらす“萎縮効果”である。本稿では、この制度の導入背景から問題点、そして国際製薬業界や知財戦略との接点まで掘り下げて論じたい。 ◆制度……

2025.05.06トピック

破産からの逆襲―“夢の電池”開発者が挑む、特許逆転劇と再出発

2025年春、かつて“夢の電池”とまで称された次世代蓄電技術を開発していたベンチャー企業が、ついに再建を断念し、破産に至ったというニュースが駆け巡った。だが、そのニュースの“続報”が業界に波紋を呼んでいる。かつて同社を率いた元CEOが、新会社を設立し、破産企業が保有していた中核特許の“取り戻し”に動き出しているのだ。 この物語は、単なる一企業の興亡を超え、日本のスタートアップエコシステムにおける知財の価値、そして復活の可能性を示唆するケースとして注目に値する。 ■「夢の電池」と呼ばれた理由 当該企業(仮に「EnerFuture社」とする)は、数年前から革新的な固体電池技術を開発していた。……

2025.05.05トピック

サンダル革命!ワークマン〈アシトレ〉が“履くだけ足トレ”でコンディションまで整うワケ

「サンダルなのに快適」「履いた瞬間にわかる」「この値段でこれは反則級」――こうした驚きと称賛の声が続出しているのが、ワークマンの〈アシトレサンダル〉だ。シンプルな見た目に反して、履き心地・健康効果・歩行補助といった多面的な機能を備える同製品は、単なる夏の室内履き・外出用サンダルという枠を超えて「履くことで整う道具」として注目されつつある。 このコラムでは、アシトレサンダルの具体的な機能や構造だけでなく、他社製品との比較や健康志向市場における位置づけ、さらには日常生活での応用例までを掘り下げて紹介する。 「足を鍛える」ために開発された“アシトレ”とは? ワークマンが展開する〈アシトレ〉シリ……

2025.05.04トピック

斬新すぎる中国製“センチュリーMPV”登場!アルファード超えのサイズと特許で快適空間を実現

中国の高級ミニバン市場に、新たな主役が登場した。GM(ゼネラルモーターズ)の中国ブランド「ビュイック(Buick)」が展開するフラッグシップMPV「世紀(センチュリー/CENTURY)」は、その名の通り“100年の誇り”を体現する存在だ。日本の高級ミニバンの代名詞・トヨタ「アルファード」をも超えるボディサイズに、贅沢を極めた2列4人乗りの内装、そして快適性を徹底追求した独自の“特許技術”が組み込まれているという。 本稿では、「ビュイック・世紀」が中国の高級ミニバン市場でなぜ注目を集めているのか、どのような技術や特許が快適性を支えているのかを掘り下げ、日本市場や知財戦略の観点からも読み解いてい……

2025.05.04トピック

実用のドイツ、感性のフランス──ティグアン vs アルカナ、欧州SUVの進化論

かつてSUVといえば、悪路走破性を第一義に掲げた無骨な4WDが主役だった。しかし今、欧州を中心にSUVの在り方が劇的に変化している。洗練されたデザイン、都市部での快適性、電動化への対応、そしてブランドの哲学を反映した個性の競演。そんな潮流を牽引するのが、フォルクスワーゲン「ティグアン」とルノー「アルカナ」だ。 この2台は単なる競合ではない。それぞれ異なる立ち位置とブランド戦略を背景に、「欧州SUVとは何か?」という問いに対して異なる答えを提示している。 第3世代で一新されたフォルクスワーゲン「ティグアン」 フォルクスワーゲン(以下、VW)の「ティグアン」は、2007年に初代が登場して以来……

2025.05.04トピック

戦略コンサルはもういらない?OpenAI『Deep Research』の衝撃と業界の終焉

OpenAI「Deep Research」のヤバい背景 2025年春、OpenAIがひっそりと発表した新プロジェクト「Deep Research」。このプロジェクトの正体が徐々に明らかになるにつれ、コンサルティング業界に戦慄が走っている。「AIは単なるツールではない」「これは人間の知的職業に対する“本丸攻撃”だ」とする声もある。中でも、戦略コンサル、リサーチアナリスト、政策提言機関など、いわゆる“ホワイトカラーの知的労働者”が直面する現実は、単なる置き換えを超えた「構造的失業」の兆しすら含んでいる。 本稿では、「Deep Research」の技術的背景と経済的インパクト、さらにコンサル業界……

2025.05.03トピック

老化研究に新展開——Glicoが発見、ネムノキのセノリティクス作用を特許取得

はじめに:老化研究の新潮流「セノリティクス」 近年、老化そのものを「病態」と捉え、その制御や治療を目指す研究が進んでいる。中でも注目されるのが「セノリティクス(Senolytics)」と呼ばれるアプローチで、老化細胞を選択的に除去することで、慢性炎症の抑制や組織の若返りを促すというものだ。加齢とともに蓄積する老化細胞は、がんや糖尿病、心血管疾患、認知症といった加齢関連疾患の引き金になるとされ、これを除去することで病気を予防し、健康寿命を延ばす可能性が示されている。 この分野において、日本国内の研究グループが大きな成果を上げた。それは、古くから精神安定や不眠改善のための生薬として知られる「ネ……

2025.05.03トピック

EXPO2025に見る「知と美」の融合──イタリア館が描く未来の肖像

2025年大阪・関西万博(EXPO2025)が近づくなか、多くの国が自国の強みをテーマにパビリオンを構築している。イタリアといえば、多くの人が思い浮かべるのは、パスタやピザ、ワインといった「食」、アルマーニやプラダ、グッチなどの「ファッション」だろう。しかし、イタリアの真の魅力はそれだけではない。今回の万博では「もうひとつのイタリア」、すなわち高度な技術力と伝統文化、そして未来志向の融合が強く打ち出されようとしている。 本稿では、EXPO2025におけるイタリアの戦略と展示内容を分析するとともに、日本ではあまり知られていないイタリアの革新分野―航空宇宙、ロボティクス、持続可能な建築技術、そし……

2025.05.03トピック

振り向かずに「見る」時代へ:英国発・HINDSIGHTの挑戦

近年、ウェアラブルテクノロジーは急速に進化し、日常生活のあらゆる場面で私たちの利便性を高めています。スマートウォッチやARグラス、フィットネストラッカーといったガジェットが一般的となり、私たちの生活に浸透しています。その中でも、イギリス発の「HINDSIGHT」は一際注目すべきアイウェアです。このアイウェアの最大の特徴は、「振り向かずに後ろを見る」という新しい体験を提供する点にあります。今回は、HINDSIGHTの革新性、技術的背景、その可能性について掘り下げていきます。 1. HINDSIGHTの誕生とコンセプト HINDSIGHTは、ロンドンのスタートアップ企業「Hindsight T……

2025.05.02トピック

「ゴールデンウィーク」は商標だった?――“○○ウィーク”に潜む知財の落とし穴

1.「ゴールデンウィーク」は登録商標だった? 日本人なら誰もが知っている「ゴールデンウィーク」。しかし、その言葉が商標登録されている事実をご存じだろうか? 「ゴールデンウィーク」という言葉は、実は2007年に東映株式会社によって商標登録されており(登録第5081106号)、現在も有効である。指定役務には映画の上映、映画制作などが含まれ、まさに映画業界由来の言葉であることが見て取れる。 この言葉が広く浸透したきっかけも映画業界にある。1951年、映画『自由学校』がゴールデンウィーク中に記録的な観客動員を達成したことを受けて、当時の大映(後の東映など)が「黄金週間(Golden Week)」……

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